動画をクリックした人の8割が最後まで視聴
MZ:通常は、どういったメルマガを配信されているんですか?
小林:昨年から当社サイトに掲載している「TRY家(トライエ)コラム」というコンテンツのメルマガという形で、このコラムの更新情報などを送っています。メール本文には「○○様」と宛名のカスタマイズをしていますが、それ以外は件名を含めて同一内容です。
MZ:では、実際の結果を教えてください。
小林:配信成功数に対して、メール自体の開封率が15.4%、動画の視聴率は4.9%。開封した人の約3分の1が、動画もクリックした計算です。ちなみに開封率やクリック率の内訳は、スマートフォンでの閲覧がPCの倍以上でした。
動画をクリックした人のうち、視聴完了率は75.7%でした。これは60秒すべて再生した人の割合ですが、56秒以上視聴した人、とすると8割を超えていました。
大島:この視聴完了率の高さが、パーソナライズの効果だと思っています。今回は動画の感想を知るためにアンケートを設け、回答の特典としてユニバーサル・スタジオ・ジャパンのチケットの抽選を添えたので、動画のクリック率にはこの点も影響しているかもしれませんが、動画を最後まで見てもらうパワーはかなり強いと感じました。2回以上見た人も少なくなく、2回が13.7%、3回が3.2%、4回以上が2.6%という結果でした。
「展示場へ行ってみたくなった」態度変容にも効果
MZ:通常のメルマガ配信時と比べると、いかがでしたか?
小林:開封率は、直近のメルマガの8.1%と比べて倍程度でした。今回はメール件名自体に個人名を入れて「【大和ハウス】○○様だけの動画を配信!ぜひご覧ください」としたので、開封率にはこの部分も影響していると思います。 メール内の、動画以外のテキストリンクのクリック率は、今回の動画付きのメールは2.1%で、直近のメルマガでの1.0%の倍になりました。
MZ:動画ということ、さらにパーソナライズされていたことが、全体的に関心を高めている印象ですね。
小林:そうですね。アンケート回答を見ると、かなりの人がパーソナライズ動画に注目していました。まず「お客様ごとに合わせた動画に気づきましたか?」という点には、91.7%の人が「気づいた」と答えました。動画が「面白かった」という人は59.7%でした。
また、態度変容を把握したかったので「展示場に行きたいと思いましたか?」という問いも入れましたが、58.2%が「行ってみたくなった」と答えていました。 フリーアンサーでも好意的な意見が多かったです。動画への興味だけでなく「展示場へ行ってみたくなった」「明日行きます」という声、また「動画を個人宛てにしているなら、実際の対応も個人ごとにマメにしてくれる会社なんだろうと期待が湧いた」という意見もあり、そんなふうに感じてくれるんだと意外でしたね。