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COLUMN

「自分にしかできない」か「誰でもできるか」で仕事を徹底仕分け スタートアップマーケターの時間創出術

本来やるべき業務に時間が割けない!

 ── 現在はどのような取り組みを行っているのですか。

 Webマーケティングに関わっている皆さんには釈迦に説法だと思いますが、WebマーケティングではPDCAを回すことが重要です。先程話した「One to Oneメール」は主に計画・実行のところがメイン。ひたすら、メールを送り続けるような感じです。送った後で評価・改善をしていく。その評価・改善のサイクルを続けることがかなりきつくなった時期がありました。

 というのも、日々のマーケティング活動が実を結び、多くの企業さんからサービスの導入をしていただけるようになった反面、作業的タスクが増えていきました。5分×20社/日でメール送信の「実行」、数字集めをする「評価」、この二つに時間と手間をとられてしまったため、「評価」の先、「改善」と「計画」など本来マーケターとして必要な仕事であるクリエイティブなことに時間が割けなくなってきました。この時期は、ただ歯を食いしばって「実行」しかしていない。

 ── 本来やるべき業務に時間が割けないようになっていったのですね。

 そうです。「実行」とともに苦労した「評価」では、Webツールの使いかたを誤っていたことが原因で手間が発生していました。最近は安価で簡単に使えるZendesk、Benchmark email、kintoneなどのWebツールが多くなってきました。弊社でもカスタマーサポートや顧客管理システム、請求書管理などでWebツールを目的別に利用しています。しかし、目的別に使っているがゆえに数字を集める対象が多く、日曜の夜中や月曜の朝はKPIの数字を作成するためだけの時間になってしまいました。

 もちろんそれらのWebツールを一元管理できるようなツールもあるにはあるのですが、結構高価で私たちのようなベンチャー企業では簡単に導入できません。自分たちで0から管理システムを開発することも考えたのですが、現在の人的リソースはTeachmeBizを含めた自社サービスにフル投入しているので現実的ではないのです。

 とはいえ、なんとか自分の時間を捻出するために各作業を徹底的に効率化しました。元コンサルタントだったこともあり、エクセルマクロとか関数とかを駆使するのは得意です。そのうち、作業効率がどんどん上がり、何も考えなくても作業が片付くぐらいになりました。

 作業的な仕事はどんどん増えていきますが、効率が上がっているので結果的に私一人でも難なくこなせるようになっていた(笑)。でも、私なりの効率化をはかっているので「私にしかできない」仕事にもなっていったんです…。

KPIが把握できない…

 ── でも、広報・マーケ、ユーザーサポート等を兼務していると一日を同じ作業に使うのは難しいですよね?

 はい、かなり(笑)。これは私たちだけではなく、多くのスタートアップに言えることだと思うのですが、 色々な仕事を兼務していると「毎週○曜日の~時から~時」のように決まった時間にまとまった時間を確保して、じっくり数値を分析し、次の戦略を練ることは現実的に難しいと思います。

 仮に時間を確保していても、トラブルが起きれば対応に追われてしまいます。そうなると、自分だけで完結する仕事、たとえばKPIの数字集めは後回しになって「今週KPIの数字はとれてません」というようなことにつながります。もちろん、これはとても良くないことです…。

 KPIは会社の状況を”定点観測”することに意味があるので、「とれていない」と同じ周期で会社の状況が見えないことにつながります。これでは意味が無いですよね…。「マーケターを増員すれば回せるのか?」という話も出たのですが、社員を増やすほどの余裕もない。そして、そこまでする必要もないのではないか…と頭を抱えてしまいました。

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自分でやる/他人に任せるで仕事を徹底仕分け

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この記事の著者

大﨑 祐子(オオサキ ユウコ)

1993年生まれ、熊本大学法学部4年生。
大学3年次から国内外の著名人のマネジメント・アシスタントを始めとした様々なプロジェクトにリモートワークにて参画。現在は、法人を対象とした秘書業務や企画・広報などをリモートワークで実現。また個人で運営する「リモートワークを頑張る女子大生のブログ」がlivedoorブログランキン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/07/06 08:00 https://markezine.jp/article/detail/22681

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