ニールセンは、スマートフォン視聴率情報およびPC版インターネット視聴率情報Nの2016年1月データをもとに、オークション/フリマサービスの利用状況を分析。結果を発表した。
スマートフォンからの利用回数はPCからの約3倍
オークション/フリマサービス全体のPCとスマートフォンからの利用者数およびひとりあたりの利用回数の3年間の推移見ると、2014年1月時点ではPCとスマートフォンからの利用者数はほぼ同程度だったが、翌2015年にPCは20%減少し、スマートフォンは50%以上増加した。2016年1月時点では両デバイスともに一昨年ほどの大きな変化は無いものの、昨年同月比でPCは5%減少、スマートフォンは利用者数を10%増やし2,656万人となった。この数字はスマートフォン利用者の47%にあたる。
また、ひとりあたりの利用回数をみると、PCは横ばいであるのに対しスマートフォンは増加傾向となり、2016年1月時点ではスマートフォンからの利用回数はPCからの約3倍となっていることがわかった。
「ヤフオク」「メルカリ」ともにアプリの利用者数が増加
スマートフォンから最も利用者の多かったサービスは「Yahoo! オークション(以下ヤフオク)」で1,768万人だった。「ヤフオク」の利用者数は昨年同月比ほぼ横ばいだが、アプリからの利用者に着目してみると270万人増加し、2016年1月ではアプリからの利用率が44%となった。
2位は「メルカリ」で、1年間で434万人増加して2.1倍に利用者数を伸ばし、816万人になった。また、「メルカリ」はアプリからの利用者が全体の95%を占めていることがわかった。
40歳以上の増加率が最も高い
次に、アプリ利用者の年代別利用者数を調べたところ、両サービスともに全世代でアプリからの利用者を伸ばしているなかで、「ヤフオク」は40歳以上の利用者数が多く383万人だった。一方「メルカリ」は29歳以下の利用者数が最も多く356万人となっていた。
各年代の増加率でみると、両サービスともに40歳以上が最も高くなっていることがわかった。また、図示されていないが、「ヤフオク」では40歳以上の67%が男性で、「メルカリ」では29歳以下の68%が女性となっていた。
同社シニアアナリストの今田智仁氏は、両サービスともに40歳以上の増加率が高い点を指摘し、「今後各サービスがどのように中高年を取り込んでいくのかは利用者増のポイントのひとつになるでしょう。オークション/フリマサービスに限らずスマホ、特にアプリでシェアを伸ばそうとする企業は、競合のサイトやアプリの分析だけではなく、スマホやPC全体の利用者属性がどう変化しているかなどマクロ視点で消費者の動向を定期的に観察することも必要になってくると言えるでしょう」と見解を示している。
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