テレビとネットは水と油
いし
で、これはまさに土屋さんがいってたんですが、どうもテレビとネットは水と油みたいなところがある。そこをなんとかトライしてみたい。それはまさしく同感で、ネットのシステムが成熟してきて、いろんなところの土俵と同じところに立とうとしている。そうするとコンテンツなんですよね(下記は土屋氏へのインタビュー動画)。
四家
はいはい、ここではいしたにさんが枠の話を出してますね。「終わりがあるコンテンツとないコンテンツ」という話で。
いし
ですね
四家
そうか、そうなると動画がというより 水と油がこっちでは乳化して新しいものができて こっちでは位置が逆転したりして。
いし
そう、ということで、実は今後ますます、コンテンツ制作者はゆらされ続けるようになると思うんですね。ネットでやってきたものはマスの客にさらされ、マスの制作者はネットに揺らされる。で、それって制作サイドにとっては、実はすごい幸福なことなんですよ。まあ、当事者たちはたまらんだろうけどw
で、さっきのパート6の中で、出演している中島ひなちゃんがすごいいいことを言っていて、
「(ネットでよく言うところの)Disって、批判だけど、それは裏を返せばおいしい(注目が集まっている)ってことじゃないですか。それって(批判の)受け手の精神力の高さ(の問題)だと思う。『電波少年』ってそういう番組だった」と。
四家
なるほどねえ
最先端はケータイ小説
いし
とか思うと、この揺らされるコンテンツという意味では、いま最先端は、ケータイ小説が最先端なわけで。
四家
そこにいきますか。なるほど。
いし
『恋空』の映画のヒットって、どういうことなんだろうかと。たしかにめちゃめちゃ人が入っているはずなんですね。
四家
まず文芸書市場が完全に制圧されて、これが映画に波及。
いし
そうそう、ベストセラーはケータイ。これって文庫以来の構造変化ですよね。あれを小説でないとはどうしても言えない。気持ちとしては小説だとは思わないんだけど、あれを否定すると、ぼくらが読んでいた小説だって小説じゃないですよ。
四家
サンプラーが作る音楽が音楽じゃないのかって話。
いし
そう、DJ問題ですね。ということで今注目はケータイ小説だったりします。はっきりいって周回遅れなんですけどw
四家
まあでも ケータイ小説はほんと局地的な大ヒットだから。モバゲーと一緒で、これが広がったらさらに大変なことに。いま10-15歳の層って、ものすごく活字読んでるんですよ。博報堂生活総合研究所の調査結果で出ています。(詳細:
「子供の生活10年変化」 「本をよく読む」子供が37.6%で、10年前より約15ポイント増加しています。特に女子中学生の間でのケータイ小説の人気がすごい。
いし
なるほど。で、ケータイ小説は、さっきの水と油問題をあっさりクリアしているんですね。ネットと本だから。そのせいなのか、その内容は、なんか身もふたもないお話になっている気もしますがw
四家
身もふたもないからあっさりクリアできちゃうんでしょうね。