可視化できれば、クライアントの事業の成功が引き寄せられる

押久保:これまでお話を伺ってきて、従来の広告会社の枠組みを超えたマーケティング支援会社を目指すという意思を感じました。
本松:私たちが目指すのは、様々な要素の可視化です。ある対象にまったく無関心という潜在層から、認識して理解してという顕在層、さらに深まったファン層までのファネル構造があるとすれば、私たちはギリギリまで可視化してそれらを把握したい。
トラッキングツールだけでなく、当然DMPツールを持ち込むこともある。その点では、意識や価値観に踏み込めるアクシバルの「Mind DMP」と連携できるのも、弊社の強みです。
たとえば、「35歳/女性」としか認識するのではなくて、「なぜ、この商品を買ったのか?」という問いから、どのタッチポイントに触れて、どのクリエイティブに触れて、気づいてもらえたのか。最終的にどのデバイスを経由して、お買い上げに至ったのか。これらを詳細に把握できて、最適なメディアを選定したいと考えています。
押久保:それらが可視化できると、クライアントに最善のカードが出せますね。
本松:そうです、カードの出し方が変わってきます。常に「Creative」「Media」 「Data」という三要素を意識しPDCAを回し運用する。三要素を連携させながら、コンサルティングを実行していくイメージですね。
代理店出自が強みのコンサルティング
押久保:求められていることが多様で複雑化しています。だからこそ、データドリブンを前提にしながら、マーケティング支援をする存在が必要になっています。
本松:広告運用の最適化だけにとどまってはいけないと考えてます。たとえば、リアル店舗を含めて、流通の解析ができる環境を揃えているので、解析を踏まえた商品開発にコミットしたい。むしろ、そこまで行かないなら獲得してきたマーケティングデータを100%活かしているとは言えないと思います。
押久保:最後に、御社の今後の目標など、これからに向けたお話をいただけますか。
本松:具体的な数字は申し上げられないのですが、3~4年のうちに4~50名の体制、市場のニーズ動向によってはそれ以上の規模を構築できればと考えています。
また、私たちはADKという広告代理店が出自の会社です。私自身、ADKにも籍があります。つまり、様々なリソースやノウハウなどADKが培ってきた資産をいかんなく活用できて、新会社が目指すデータの可視化に有用な環境で働ける。スタートアップ企業の船出と違うのはそこで、既存の資産やルートもふんだんに活用していければと考えています。
広告代理店としての経験で言うと、これまで、クリエイティブによるブレイクスルーや、新たなフレーム構築による集客の成功など、実行の場面において、たくさんの価値も目の当たりにしてきました。現場で一緒に喜んだり泣いたりといった、最後までクライアントとともにお付き合いするという、広告代理店ならではの体験とも言えます。
我々は、データの可視化を通じて、データの奥に潜む意味を読み取り事業へと還元したい。クライアントのパートナーとして、コンサルティングのみに留まらず、実行までお付き合いし、一緒に事業をグロースできる存在になれればと思っています。
押久保:それは頼もしいですね。直近の動きとしは、データ・コンテンツをテーマにした設立記念セミナーを開催されるようでこちらの内容も楽しみです(10月14日[金]「CTR 0.10%、非クリック者 99.9%の解決方法とは?」参加申込みはコチラ) 。本日はありがとうございました。