LINE Ads Platform運用に必要な2つの視点
では、セプテーニではLINE Ads Platformを運用する際にどういった点に気を配っているのだろうか。清水氏に聞いたところ、「CPMのコントロール」「クリエイティブの最適化」が特に重要だという。
「CPMのコントロール」に関しては、CPCとCTRをかけ合わせ、高いCPMで出稿することで、実際の配信ボリュームも大きくなっていく。清水氏は「CPMをベースに運用設計していくところは他のプラットホームと比較しても、より意識的に行っています」と語った。

「クリエイティブの最適化」に関しても、インフィード型の広告面は視認性が高く、クリエイティブが劣化しやすい。そのため、先述した同社の運用チームも、クリエイティブ制作部隊の人数の方が運用を行うメンバーより多いという。そして、クリエイティブが劣化するタイミングにアラートは出すことはもちろん、ロードマップを作り、案件ごとにクリエイティブを投入する周期を決めている。
日本発の運用型広告をグローバルに
最後に、今後の展望を清水氏に聞いたところ、「クライアントが持つデータと紐付け運用できる状態を実現し、さらに広告価値を高めたい」と語った。
具体的には、今後LINEが提供する企業向けAPI「LINE ビジネスコネクト」との連携で、LINE Ads Platform上でも配信を可能にしていく構想を立てている。
さらに、セプテーニでは、国内のみならずグローバルでの展開も視野に入れているという。同社では海外顧客との取引も増加しており、LINE Ads Platformのグローバル展開が進めば、海外企業にも提案する狙いだ。
台湾、タイ、インドネシアでは、LINEのシェア拡大が進んでおり、「タイ、インドネシアは中長期でみれば経済的にも成長する」と清水氏は予測し、海外展開に意欲を見せた。
「現在日本発の広告ビジネスで、輸出が成功したモデルはほぼないに等しい。海外企業が日本にプロモーションしたいという場合はもちろん、日本企業のグローバル進出をLINE Ads Platformと弊社の持つ運用のノウハウで支援していけば、面白いことができるのではと考えています」(清水氏)