そのCRM施策、WebとREALで分断されていませんか
第三は、WebとREALを横断した統合的なコミュニケーションによる既存顧客のファン化についてだ。ここでは、オンラインとオフラインで連携したコミュニケーションができているかどうか、ECとリテールの両部門が手を携え横断的に新規顧客獲得と既存顧客のファン化を行えているかどうかが問題になってくる。
ECと実店舗の両方を利用している顧客が理想だとした場合、ECのみ、または店舗来店だけの顧客にもう片方も利用してもらいたいと考えるのが通常のケースだ。その際に考えられるのは、ECだけを利用している顧客が実店舗周辺にいる時に実店舗にしか売っていないアイテムをレコメンドするといった施策や、店舗のみの利用者に対して、店舗営業時間以外や近くに店舗がない場所にいるときに、ECの特典をレコメンドするといった施策である。
理想としては、ECと店舗の各部門がバラバラに新規ユーザーやヘビーユーザーにリーチしていくのではなく、ECと店舗の両方の顧客データをもとに自社のビジネスにとっての全体最適を実現していくのが望ましい。
たとえば、店舗で購入している顧客がECで購入しないからと言って、EC側から新規ユーザー向けの施策をあててしまうような無駄は省き、新規向けの施策はブランド全体で見た時の真の新規顧客に絞るべきだ。
こうした横断的な施策を実現するには、ECでの購買データとREAL店舗への来店データの両方をひとつのプラットフォームで管理することが必要であり、通信キャリアのデータでWeb行動とREAL行動の両方を把握できるシナラシステムズだからこそできることだ、と高山氏は語る。
自社サイト訪問者とREAL店舗来店者のGAPにチャンスあり
第四に、自社店舗を持たないメーカー向けの施策として、商品が置かれている売り場と自社サイト訪問者のGAPを分析する手法がある。
具体的には、自社商品が置かれている流通チャネルにおけるロイヤルユーザーの属性や、自社商品が置かれているチャネルごとの属性の違い、自社サイト訪問者と主力チャネル来店者の属性の違いを知ることが施策として有効だ。
たとえば、化粧品メーカーであれば、自社商品を扱っている薬局を訪問するユーザーの属性がわかり、自社商品サイト訪問者の属性と異なることもわかったとすれば、薬局を訪問するユーザーの属性にフォーカスしたクリエイティブの広告を配信したりPOPを展開したりすることで事前訴求の成果が期待できる。商品特徴やブランドの世界観を伝えるコミュニケーションに加えて、流通ごとによりカスタマイズされたアプローチを行うことによって、より購入を促進するわけだ。
いずれにしても、来店者のデータをWebのデータと統合できるプラットフォームを整備できるかどうかが真の意味でのO2O施策を実現するための前提条件になる。
REALデータで顧客を理解し、施策全体を見直す
高山氏は講演をまとめるにあたって、広告が嫌われがちだが何回も広告でリーチしなければ顧客を動かせない時代にあっては「まず自分の相手を理解すること」「相手に適したメッセージを届けること」が重要になってくると改めて主張した。顧客は、自分が興味のある話題であれば、広告でも受け入れてくれる。だからこそ、顧客を知るためにWeb上のデータだけでなく来店のデータも統合して見極めた上で、どの施策を実施すれば来店につながるのか、既に実施されている施策が本当に成功パターンなのかどうかを吟味することが必要になってくる。
特に、必ずしもWebでのコンバージョンはREALな店舗での成果に直結しないことにはくれぐれも注意すべきだ。Webのデータだけではわからなかった来店という軸でコミュニケーション全体を見直し最適化することが重要である。
そこで必要になるのが精度の高い位置情報データであり、そのデータを実施に移せる軸で分析し、得られた発見をアクションにつなげることだ。これら位置情報に基づくデータの取得・分析からアクションまでを一貫して行えるのがシナラシステムズのマーケティングプラットフォームの強みであると高山氏は語り、講演を締めくくった。
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