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統括編集長インタビュー

「Salesforce DMP」始動、DMP×CRM×AIだからこそできるデータ活用の未来

AIがターゲティングを精緻化していく

押久保:セグメンテーション自体にAIの力を加えていく、ということですね。

松本:そうです。人的なラベリングからではなく、データ自体から、本来アプローチすべき人を浮かび上がらせようという考えです。もちろん、これはサードパーティーデータを扱う際だけでなく、ファーストやセカンドを扱うときにも有効です。

 AI領域にも注力して、プラットフォームとしてどんどん進化できることは、アドテクに軸足を置くDMPとは違う立ち位置で提供していけると自負している要因の1つです。

押久保:セカンドパーティーデータの活用という点では、どうでしょうか? こちらもあまり有効な活用事例を耳にしたことがありませんが。

松本:実際には、他の企業や事業体からファーストパーティーデータを購入するということは、今まであまり現実的ではなかったと思います。保持の状態や、規約やセキュリティーの問題もある。その点、Salesforce DMPでは、導入企業同士のデータの売買を管理画面上で行うことができます。これはSalesforce DMPを活用する上で、とても重要な要素の1つです。

押久保:要するに、他社とのデータエクスチェンジがプラットフォーム上で可能だと。

松本:双方の合意さえあれば、可能です。もちろん、グループ企業間や企業内の事業間でも有効に使えます。グループ間や事業間でも、データのシェアはこれまで非常に煩雑だったと思いますが、必要な部分だけを容易にやり取りすることができます。ちなみにあくまで我々はプラットフォーマーなので、これについてはツール利用料だけで中間マージン等の設定はなく、中立かつ透明性を保っています。

まだ見ぬオーディエンスにリーチし顧客化

押久保:ちなみに、Marketing Cloudを使っていなくても、Salesforce DMP単体でも導入できるのですか?

松本:可能ですが、やはりMarketing Cloudの各領域の仕組みと併用して生まれる相乗効果が非常に高いことと、既にMarketing Cloudを活用している顧客ベースが100社以上あり、国内でも有数の企業に導入されているので、それら企業との連携の可能性を考えても併用を勧めますね。

 我々としては、Marketing Cloudのユーザー企業とともに、DMPを通して匿名のオーディエンスへ効果的にリーチできるという付加価値を作り上げることが最初のステップだと考えています。

押久保:最後に、Salesforce DMPの国内での今後の展開などを教えていただけますか?

松本:ありがたいことに、今Marketing Cloudのユーザー企業を中心に続々と問い合わせを受けているので、今年はまず1社ごと着実に有効活用いただくことに注力していくつもりです。いずれか、わかりやすい結果を含めて国内の導入事例をつくれれば、弾みをつけられるかと思っています。

 データドリブンマーケティングという言葉はだいぶ浸透しましたが、データの本質を捉え、データ自体から意味ある情報を浮かび上がらせて活用するという取り組みはまだまだ掘り下げる余地があると思うので、導入企業とともにその部分にチャレンジしていきたいですね。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/07/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/26658

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