3.「Listening」視点でのツール活用と調査分析の手法
Listeningの視点から、マーケティング課題の改善を図るために有効な2つの調査分析の手法について解説します。
Listening視点でのツール活用と調査分析の手法
- ソーシャルリスニング (ソーシャル分析/クチコミ分析)
- VOC分析 (Voice of Customer)
1.ソーシャルリスニング (ソーシャル分析/口コミ分析)
ソーシャルメディアやブログ上での生活者の会話(発言、口コミ)や行動データを収集し調査・分析を行い生活者のリアルな声を知ることで、自社製品の市場調査、広告キャンペーンの効果測定、ブランド調査することで課題解決に役立てることができます。
2.VOC分析(Voice of Customer)
生活者がWebチャットやコンタクトセンター(コールセンター)に問い合わせした意見、要望、質問内容など顧客の声を情報収集し分析する手法です。顧客の声をマーケティング施策に反映することでCS向上、売上拡大、コスト削減などパフォーマンス改善を図ることができます。
ツール導入や分析ありきでなく目的を明らかにする
何のためにデータを分析するのか。目的を明らかにさせることが重要です。
よくありがちなのが「とにかくWeb解析ツールでアクセスログを分析してみたら新しい発見があるかも」「他のサービスや会社の評判がいいから同じ施策や分析方法を試してみよう」など、行き当たりばったりで活用を進めるケースです。目的を明確にして、ツール導入や分析を行いましょう。
自社のマーケティング課題を解決し、施策やパフォーマンス改善につながるかの視点から生活者の心理を読み解き、どのようなニーズやウォンツがありコミュニケーションの最適化を図ることができるか考えましょう。
できる限り、スモールスタートでデータ活用やコミュニケーションシナリオに必要なマーケティングの効果を把握し、施策の精度を高め最終的にデータやソリューションを活用した仕組みづくりを行い、事業の成果に結びつけることが大切です。
また、マーケティング施策を横断し生活者行動を俯瞰的視点で見る場合に、ツールから取得できるログの全数データが必要なのか。考慮することも必要です。
次回は、これまでの連載内容を踏まえ、デジタル広告の仕組みや集客を図る上での広告コミュニケーションなど「デジタル広告の全体像」と「デジタル広告の手法」を中心に解説します。