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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

マーケティングを経営ごとに 識者のInsight

店舗でのインスピレーションを大切に ファン起点のコミュニティ形成図る

ワンウェイの店舗設計から得られる刺激と発見

――手ごろな価格設定には、そんな考えがあるのですね。楽しませたいという姿勢は、個性的にドレスアップした店舗スタッフにも表れています。

 そうですね。やはり店舗業態だと、ブランドの思いを伝えるのに店舗スタッフはとても重要な存在です。店内ポスターのモデルなどにもスタッフや、その家族や友人の協力を得ているんです。価格維持のためのコスト削減もありますが、スタッフやその周囲にブランドの代弁者として直接発信して欲しい意図が大きいです。

 教育も本部が行うのではなく、ファシリテーター試験に合格した店舗スタッフがエリアごとに担当しています。マニュアルを教えるというより、ブランドの思いを語り継いで理解を助けるといった感じですね。

個性的にドレスアップした店舗スタッフたち
個性的にドレスアップした店舗スタッフたち

――順路が一方向に決まっている店内も、細い路地を練り歩くようでユニークです。これはブランド哲学をどう反映しているのでしょうか。

 このワンウェイの設計だと、店内の商品を一通り目にすることになります。調査では、目的の売り場にすぐ行けない、戻れないから買い物しづらいという意見もあるのですが、私たちとしては多少の不便をおしても、常に発見や刺激があり、インスピレーションを提供できるお店作りを優先しています。

 もちろん、買い物の仕方との相性もあります。来店する方はほとんどが二人連れ以上で、あれこれお話しながら買い物をされています。目的にしていなかった商品でも、手に取りながら「あれに使えるんじゃない」「これ次のお土産にいいかも」と、売り場で話が弾んでいくんですね。歩きながら話しながら手に取る体験を経て、一緒にいる人との信頼関係や、ブランドとの結びつきが強くなる。それこそが、デジタルが一般化した時代に店舗が提供できるアナログ体験だと思っています。

ワンウェイの店舗設計
ワンウェイの店舗設計

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親子間の理解を深め、ブランド理解も促す催し

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:59 https://markezine.jp/article/detail/27231

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