※本記事は、2017年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』23号に掲載したものです。
セガゲームスが展開するシニア向けWebサービス
株式会社セガゲームス社長室 シュミカツ! 事業ユニットプロジェクトリーダー
倉辻 俊幸(くらつじ・としゆき)氏
1995年セガ・エンタープライゼス(当時)入社。アミューズメント施設の運営・企画を経てIT活用を推進。その後、主にITを活用した非ゲーム領域の新規事業開発を担当し、複数の事業立ち上げに携わり、社長室に異動。2014年よりアクティブシニアを対象にした新規プロジェクトをPJリーダーとして立ち上げ、2016年3月のサービスインと同時にセガゲームスに異動。現在に至る。株式会社セガゲームス社長室 シュミカツ! 事業ユニットビジネスプロデューサー
植中 浩介(うえなか・こうすけ)氏
1996年セガ・エンタープライゼス(当時)入社。入社後10年間アミューズメント機器販売をはじめ、アジア事業推進、ダーツ事業を行うナイトマーケットにて、販売、営業企画推進、新規市場開拓と一貫して営業・販売業務に従事。その後、株式会社セガ社長室に異動。シニア向け新規事業の立ち上げから事業企画、企業提携営業と事業面全般を担当し現在に至る。
――2016年3月にシニア向け事業ということで立ち上げた『シュミカツ!』ですが、まずこのサービスの概要を教えていただけますか。
倉辻:『シュミカツ!』は、趣味や余暇を楽しみたいと考えている主に50代以上のアクティブシニアの方を応援するWebサービスで、2つのサービス領域で構成されています。1つは、日常生活や趣味を楽しむための「信頼できる記事や情報」です。『シュミカツ!』のサイトをご覧いただくと、「旅」「健康」「グルメ」「園芸」「学び」「鑑賞」と6つの趣味領域にひもづく記事を掲載し、情報サイトとして楽しめます。
もう1つのサービスは「自分の趣味の記録帳」です。ウォーキングや旅、園芸などいろいろな趣味がありますが、中には「毎日どれくらい歩いたか」「どこに行って、何を食べたか」などの記録を付けている方も多くいらっしゃいます。『シュミカツ!』では、そんな趣味の活動をWebサイトで簡単に記録できる「シュミロク」機能を展開しています。ただし、シュミロクの利用に際しては、無料の会員登録をしていただくことが条件となります。
――趣味の記事を読んで楽しむこともできるし、自分の趣味をより深く追求するために、記録を付けることもできるのですね。
倉辻:そうですね。『シュミカツ!』では、まず信頼できる趣味の様々な情報を提供することで、ユーザーの方へ「これをやってみたい」という期待感を醸成します。こうすることで、趣味活動への行動を促すわけです。そして、楽しかった体験を記録していく。記録することで、その趣味への継続意欲が湧き、モチベーションもより高まっていきます。そしてまた、新しい情報を『シュミカツ!』で閲覧する……というように、趣味を楽しむサイクルを促進するように設計しています。
――2017年9月現在、サイトのPVや会員数はどれくらいの規模なのでしょうか。
倉辻:シニア世代の方を集めてそのニーズを汲み取り、次の事業やサービスに生かしていきたいという思いで始めたので、単純なPVなどの閲覧数はあまり意識していません。最も重要視しているのは、そこから会員登録をしていただくことです。サービスを開始して約1年半になりますが、月間で約10万ユニークユーザーの方が利用され、会員登録数は2万5,000というサイト規模です。
植中:年代別に見ると、会員の9割が50代以上の方です。これは事業開始時の狙いどおりで、現在も順調に会員が増えています。