「LINE リサーチ」活用で気を付けるべきポイント3つ
最後に「LINE リサーチ」を有効に活用するためのポイントも共有された。
まず「LINE リサーチ」は、“普通の人が普通に回答できるアンケート環境”であることをサービスのポリシーとしている。LINEが日常生活に浸透していることを考えると、このポリシーは確かに重要であろう。これを踏まえて、同社が挙げた「LINE リサーチ」活用ポイントは3つだ。
まず一つ目に「文章はできるだけ短く、簡潔」であること。アンケートはLINEのトーク画面で展開されるため、LINEのチャットの文化に合わせることが必要だ。具体的には、敬語を使いすぎないことや、余計な形容詞を付けないこと、注釈や「あなたは」など省略できる部分は省略することなどを意識すると良いという。
次に「長いコンセプトは紙芝居のように」展開すること。平面でなく空間を意識して、アンケート画面を展開させていくことでより良いコミュニケーションが生まれる。

最後に「長い調査票は分割&通しで分析」すること。これまでPCで実施していた長い調査は、たとえば質問1から質問50までを一度の調査で行っていた。しかしLINE リサーチでは、長い調査は数回に分け、質問項目は20~30問程度に絞る方が効果的である。さらに数回に分けた調査は、同じ人に通しで質問することも重要で、得られた回答データは連結して分析することができる。
なお「LINE リサーチ」には調査の課題やテーマに応じた3つのメニューがある。メニュー選定の際は、事業判断や戦略策定に活用するような精緻なデータが必要なときは「サポートコース」、大まかな傾向を把握したいときや時間やコストをかけずに手軽に調査を行いたいときは「ライトコース」、LINEへの出稿広告の効果を把握したいときは「広告効果測定調査」といった基準がある。
広告の効果測定のメニューでは、広告接触者プロフィールをはじめ、認知率、ブランドリフト、接触後の行動などが可能。「LINE Ads Platform」に「LINE ビジネスコネクト」「LINE カスタマーコネクト」など、マーケティングに活用できる様々なソリューションと組み合わせることで、より総合的なマーケティングが実現できるのではないだろうか。
マーケティングにおけるリサーチは、その目的や対象によって適切な手段を選択することが重要である。「LINE リサーチ」は、これまでのリサーチではリーチできなかったパネル層と出会えることが、やはり最大の特徴であろう。スマホシフトに対応した新たなリサーチツールとして、今後の活用事例などに注目したい。