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イベントレポート

スマホシフトにより誕生した新しい調査手法「LINE リサーチ」を徹底解説!

モニター層が異なる理由

 では、「LINE リサーチ」と従来型調査モニターの性質に違いが出てくる理由を具体的に説明していく。まず前提として「LINE リサーチ」と従来の調査では、募集口や母集団の層、調査に協力する目的などが異なる。従来型調査のモニターは、お小遣い稼ぎや空いた時間の有効利用が目的で調査に参加するのに対し、「LINE リサーチ」のモニターは主に暇つぶしとして無料のLINEスタンプを目当てにアンケートに答えているのだ。

 またアンケートに回答する場面を比較すると、夕方配信の調査における「LINE リサーチ」では自宅外で回答するユーザーが約46%いるのに対し、従来型のモニターにおける自宅外回答は約15%のみだ。この点から「LINE リサーチ」は、時間帯や場所などに関係なく日常生活の中で回答されていることがわかる。

 これらの違いを受けて、同社は「LINE リサーチ」を従来のネット調査と置き換えるのは厳しいという。従来型の調査と並列ではなく“新しい調査手法が1つ加わった”と考えると良いだろう。

 「LINEリサーチ」と従来型調査には、それぞれに長所と短所がある。同社は、設問数の多いものや、自由記述が多いもの、アンケート回答が容易でないものなどは従来型調査が適していると話した。

カロリーメイトに関する消費者の声を調査

 続いて、外部企業による活用事例を見ていこう。

 大塚製薬は、同社の商品カロリーメイトにメッセージを書いて送り合う「メッセージメイト」について消費者の声が聴きたいと考え、「LINE リサーチ」での調査を実施した。「LINE リサーチ」を選んだ背景には、LINEだと友達感覚で気軽にアンケートに答えてもらいやすく、インサイトも深掘りできるといった考えがあったという。

 そこで大塚製薬は「LINE リサーチ」内で気軽に本音で答えてもらえるようなキャラクターを立て、友だちと会話するような口調でのアンケートを行った。その結果、特にフリーアンサーでは通常のアンケートと比較して、しっかりとした回答を得ることができたという。

 「LINE リサーチ」はこの他にも、新聞や教育(消費者庁)、学校生活(独立行政法人)、自動車、情報サービスなど、様々な領域で活用されている。また、多くの事例で、出現率の低い特定のパネル層や若年層への調査が目的となっており、既に「LINE リサーチ」のサービス特性に注目が集まっていることが伺える。

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「LINE リサーチ」活用で気を付けるべきポイント3つ

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/12 13:00 https://markezine.jp/article/detail/27658

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