SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZineニュース

約63%が週1本以上録画/スキップされないCMの要素は?【インテージ調査】

 インテージは、テレビ番組のタイムシフト視聴(録画視聴)の実態を把握するために、スマートテレビの視聴ログデータの分析、および自主企画調査を実施した。スマートテレビの視聴ログデータにはインテージが保有するMedia Gauge TV※のデータを使用している。

 ※全国のネットに結線された「テレビ」と「録画機器」の視聴ログデータ。インテージでは現在、各放送局別(地上波・BS・CS)、各地域別(市区町村など)のテレビ視聴データを提供している。テレビ:約57万台、録画機器:約60万台(2018年1月時点)

約63%が週1本以上録画

 まず、1週間に録画するテレビ番組の本数を聞いた結果、約63%の人が1週間に1本程度はテレビ番組を録画すると答えた。週5本以上録画するという人も約32%と、全体の3分の1近くにのぼる。

 週1本程度以上録画するという人の割合を年齢別に比較してみると、男女ともに10代で最も高く、20代以上では若いほどタイムシフト視聴をする人が少ないという結果だった。

ドラマはタイムシフト視聴が増える結果に

 続いて、関東地方にある約16万台のスマートテレビの視聴ログデータを用いて、各番組が何%のテレビでリアルタイム視聴されたか、何%の録画機で録画再生されたか、を集計した。

 その結果、ドラマはタイムシフトで多く視聴される傾向にあり、ニュース・報道番組やスポーツといった、ライブ性に価値があるジャンルはタイムシフトで視聴する人は少ないことがわかった。

 一方でバラエティ番組に関してはリアルタイム視聴の多さとタイムシフトの多さの相関性はそこまで見られなかった。

タイムシフト視聴の時、CMはどうする?

 スマートテレビの視聴ログデータで、1本の番組を見るのにどのタイミングで早見再生や早送り、CMスキップ、30秒スキップなどの機能が使われたのかを調べた。

 今回インテージは例として、1月3日に放送された「君の名は。」の視聴ログデータを挙げた。同番組は、2016年に大ヒットしたアニメ映画の地上波初放送として注目を集めた。

 まずリアルタイムで毎分の接触率の推移を見たところ、接触率の伸びから、徐々に「君の名は。」を見る人が増えていっていたことがわかった。また、グレーの帯がCMの放送時間帯だが、CMに入ると直前まで見ていた人のうち1%から4%の人が一旦他のチャンネルに流れ、徐々に戻ってきていた。

 また、タイムシフト視聴時における毎分の再生率の推移も調べた。どう推移は、「君の名は。」をタイムシフト視聴した人を100%として、それぞれの時間帯でどの機能を使って再生したかを見たもの。

 録画を見始めて途中で中断する人もいたため、時間が経過するにつれて接触率は低下していく。このデータからは、たとえばこんな行動が見えるとインテージは解説した。

・全時間帯にかけて2~3%の人が早見再生

・一部の人は、CM時間帯の初めのほうはCMを流し、途中からスキップ

 ちなみに、「君の名は。」は企業とのコラボCMを流し、事前にSNSでも盛り上がりが見られていた。番組開始後20分過ぎの1回目のCM時間帯にZ会とのコラボで「君の名は。」のキャラクターが出てくるCMが流れたが、この時間帯は再生した人の約75%が飛ばさずに見ていた。

 同様に、2回目のCM時間帯には「君の名は。」のストーリーのように白戸家メンバーが入れ替わるというソフトバンクコラボのCMが流れたが、この時間帯も飛ばさずに見ている人が他の時間帯に比べて多くなっていた。

「好きなタレントが出ている」CMはスキップしないとの回答が最多に

 最後に、アンケート調査で「テレビCMをほとんどスキップする/よくスキップする」と答えた人に、どのようなCMであればスキップせずに見るのかを自由回答で聞いた結果を集計したところ、下図のような結果になった。

 「好きなタレントが出ていること」を挙げる人が最も多く13.5%。その他は、「好きな商材・気になる商材」といった商品に関する要素、そして「面白さ・楽しさ」や「ストーリー性」「目新しさ・インパクト」「音楽・芸術性」といったクリエイティブに関する要素が挙げられた。

 ストーリー性を求める人の中で最も多く例に出されていたのはauの三太郎シリーズ。ストーリー性のあるシリーズものについては、「新しいバージョンが出れば見る」といった回答も見られた。

 リアルタイム視聴時にはそれほどCM時間帯のザッピングはされていないという実態からも、リアルタイム視聴時にTVCMに触れ、気になったシリーズは録画視聴時にも再生する、そんな行動も想定されるとインテージは考察した。

【自主企画調査概要】
調査地域:全国
対象者条件:16-59 歳の男女
標本抽出方法:弊社「マイティモニター」より抽出しアンケート配信
ウェイトバック:性年代構成比を2015年度実施国勢調査結果にあわせてウェイトバック
標本サイズ:n=2,152
調査実施時期:2018年1月16日(火)~2018年1月19日(金)

【関連記事】
インテージ「i-SSP」のテレビ視聴データ提供が早期化 放映翌日に接触者への追加調査が可能に
「INTAGE connect」とウイングアーク1stのBIツールが連携 新たにダッシュボードも開発
インテージ、都道府県別テレビ視聴実態を可視化する視聴データの提供開始へ
2018年はデジタル広告費がテレビ広告費を上回る?世界の広告費成長率を予測【電通イージス調査】
テレビ朝日とKDDI、共同でスマホとTVCMを連動させたプロモーション手法を開発へ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/02/01 12:30 https://markezine.jp/article/detail/27847

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ


イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング