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COLUMN

ZOZO田端信太郎×LINE古賀美奈子 LINEの広告事業、田端から受け継ぐもの・変えていくコト


ついて来られない企業は潰れて淘汰されていくべき

――LINEの法人営業として向き合ってきて感じている事業主側の変化とは?

田端:2012年の頃は、スマホは画面が小さいとか、チャネルとして使えないイメージがありましたが、今ではもうマーケティングにデジタルを活用するのは当たり前ですよね。ただ、7・8割の事業主は使わなくちゃいけない前提は理解しつつも、どうしたら良いかわからないという深い悩みを抱えている状態ではないかと思います。

古賀:田端さんも言っていたように、何をもって広告なのかという線引き自体が難しくなってきています。たとえば、LINEで届く不在通知はサービスなのか広告・マーケティング活動の一環なのか、そういうどちらとも言えるものが増えていくでしょう。

 そうなると、私達のような広告営業の人間が対面するクライアント側の人も、いろんな分野の人になっていきます。不在通知を届ける企画を実現するためには、「ネット広告やってきました」という人だけでは無理で、システム系の人との接点も増える。

 そういったことを事業主側の皆さんもなんとなくわかってはいると思うのですが、セクショナリズムやジョブローテの問題はあるわけで、やはり壁を取っ払って全体のデジタル化のレベルを上げていくというのは我々を含めてやっていく必要があります。

田端:もっと過激なことを言うと、結局流れについて来られない企業はもう潰れて淘汰されていくしかないと思っているんですよね。ビジネスですから、それはもうしょうがないですよ。

部室を訪れるOBのようにLINEを外からサポートしたい

――今後は、クライアントとしての田端さんと、古賀さんやLINEが一緒にお仕事をされていくこともあるかと思います。どういったことをやっていけたらと考えていますか?

田端:今もZOZOTOWNのLINE公式アカウントはありますし、まずはそういったところがベースになると思います。私が一番楽しみにしているのは、LINEを離れて、突き放して見たときに、LINEというサービスが改めてどのように見えるか。ブランドを立ち上げて新たに商売をやろうという側からすれば、LINEも一つの手段に過ぎないわけで、「ここはすごいけど、もっとこういうことできるんじゃない?」といったことを、外から良い意味で伝えていければなと思っています。部活のOBみたいに(笑)。それはLINEの中にいたら、客観的には絶対に見えないし、言えなかったことなので。

古賀:やっぱり一緒に働いていて、メンバーが頑張っている姿を見ていたりするとそういったことってなかなか言えないし、気づけなくなっちゃいますよね。だから、外部から強力な意見を言ってくれる人ができたのは大きいと思います。

 私たちが見えてない部分でLINE活用のあり方とか、LINEがどういったアプローチをとっていくべきかとか、どんどん意見してもらえれば。そして、一緒にサービスを磨いていければ、それは田端さんの立場にとっても良いことでしょうし、業界全体のためにもなっていくでしょう。

田端:めんどくせー奴ですよ? 本人がぶつくさ言っているだけじゃなくて無駄にTwitterのフォロワー数は多かったりして(笑)。

古賀:本当に、直接言うだけにしてくれれば良いのに(笑)。

田端:先ほども「潰れて淘汰されていくべき」なんて言いましたが、事業主には事業主の都合、現実も当然ありますよね。これまではプラットフォーマーであるLINEの田端として事業主の方に対して、やれ頭が固いだの保守的だのと散々吠えて、煽ってきたわけですよ。自分が逆に言われかねない事業主の立場になったときに、どのように感じるかもそれはそれで楽しみです。

 

イケてる広告主になって欲しい

――田端さんが今後のLINEの法人営業チームに期待すること、古賀さんへのメッセージをお願いします。また、最後に古賀さんから田端さんへはなむけの言葉的なものを。

田端:LINEもスタートトゥデイも、似た立ち位置にあるんですよね。日本発のネット企業で、世界を獲ろうとしていて。時価総額で言ったらスタートトゥデイはアマゾンより低いし、LINEもFacebookと比べたらまだまだなわけですが、そこに甘んじるわけじゃなくて、乗り越えようとするマインドを持っている貴重な同志のようなものだと思っています。

 そういった関係性の中で、営業的な目標数字ももちろんあるのでしょうが、様々な企業に対して世界レベルで見てもこれは最先端で誰もやっていない凄いことだ! という提案をこれまで以上に積極的にしていって欲しいですね。

古賀:いっぱい発注ください……かな(笑)。というのは冗談にしても、イケてる広告主になって欲しいという思いはありますね。田端さんが言ってるように、LINEもスタートトゥデイも、目指しているところとかチャレンジングなマインドとかは似ていると思いますし、一緒にお互いの業界を盛り上げていきたいですね。

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/03/02 09:23 https://markezine.jp/article/detail/27956

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