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リゾームマーケティングの時代

あなたは知っているか?「T型フォード」と「初代 iPhone」が転回したマーケティングの歴史


「フォード・モデルT」から「初代 iPhone」へ

 さて、これで準備が整った。何の準備か? もちろんスマホである。トランプ大統領も大好きなTwitterの創業が2006年、そして、「フォード・モデルT」誕生の1907年から100年。あの歴史的な「初代 iPhone」が、「Macworld Expo 2007」 に登場することになる。

 この100年の歴史は、ヘンリー・フォードからスティーブ・ジョブズに松明を渡すための、神事だったのではないか?

 すべてが2007年「初代 iPhone」のために準備された。神の計画だった。私には、そう思えてならない。この測ったような100年が、神の見えざる手によって動かされていた。

 さて、ここで最初の問いに戻ろう。

 「1907年のモデルT革命は、マスマーケティングのはじまりだった。2007年の iPhone革命は、なんのはじまりだったのか?

 この答えはiPhoneによって、あるいはスマホによって、何が変わったのかを明視することで浮かび上がる。

 消費者を「マス(塊)」として捉える「マスマーケティング」。「分衆」あるいは「バラバラになった消費者(Fragmented Consumer)」という時代。そして、「つながった消費者(Connected Consumer)」が出現した。

 冒頭で見せた電車内の写真を思い出して欲しい。人はスマホを使いながら電車に乗るのだ。歩きながらスマホを使うのだ。ネットにつながった状態で、あるいは、SNSにつながった状態で移動する。

 ガラケーの時代も移動体通信だった。だが、あのときは、スマホほどはSNSにつながっていなかった。特徴はつながって(Connected)動く(Active)消費者だ。

 我々はマーケティングの対象、つまり情報を送る相手をその時代に合わせてモデル化してきた。繰り返すが今はつながっている(Connected)だけではない。動きもある(Active)。この特徴をうまく表す言葉が必要になった。

 そして、それはつながり動く「リゾーム(Rhizome)」だと私は考える。

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この記事の著者

有園 雄一(アリゾノ ユウイチ)

Regional Vice President, Microsoft Advertising Japan

早稲田大学政治経済学部卒。1995年、学部生時代に執筆した「貨幣の複数性」(卒業論文)が「現代思想」(青土社 1995年9月 貨幣とナショナリズム<特集>)で出版される。2004年、日本初のマス連動施策を考案。オーバーチュア株式会...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/07/18 18:45 https://markezine.jp/article/detail/28030

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