SNS別、クリエイティブのポイント
次に、Facebook・Twitter・Instagramそれぞれの特徴を振り返りながら、動画広告のクリエイティブで抑えたいポイントを説明していきます。
日本におけるFacebookの特徴には、ユーザー同士の距離感が一定に保たれている点が挙げられます。また、フィード上にはビジネスライクな投稿が多く見受けられるという特徴もあります。
Facebookで反響が良い傾向にあるのは、5秒ごとに起点を持たせるようなまとめ系の動画や、展開が早く飽きない動画などです。
こちらは、ユニクロがFacebookで展開した「感動パンツ」の動画広告です。Facebookの動画広告はフィード上に不定期に現れるものであるため、通常無音で視聴されます。「わっ」という気になるワードを画面いっぱいに表示させた後、すぐにSNSを想起させる口コミを次から次へと表示させていていくこの動画は、気づいたら最後まで視聴していたという方が多かったのではと想像します。
Facebookの動画広告は、画面をタップするだけで動画が全画面表示になり、いいねやシェア・コメントなど相互のコミュニケーションが起こりやすい仕組みになっています。そのため、自社フォロワーを増やしたい、広告の費用対効果をしっかり見ていきたい、という目的にマッチしています。
インフィード形式のSNSの中で、圧倒的にユーザー同士の距離感が近いのがTwitterです。アンダーグラウンド感が強く、公式コンテンツはあまり好まれない傾向にあります。
また、フィード上の文字の情報量が多く、画面をスクロールするスピードが他のSNSに比べると一番早いため、視認性の高い動画が求められる点も大きな特徴です。一方で、いいねやリツイート、コメントもしやすいため、相互的なコミュニケーションを起こしやすいというメリットがあります。
ただ、Twitter上で長時間動画を見るという行為には、なかなか至らないため、長くとも7~9秒程度の動画が受け入れられる最大の長さといえるでしょう。
Instagramは、Facebookに比べると少しユーザー同士の距離が近づきます。機能的には、画面をダブルタップするだけでいいねができるものの、Instagram自体にシェアの機能は付いていません。ですが、大きな利点として、Facebookと連動しているため細かいターゲティングにも対応することができます。
そして、最大の特徴はビジュアルが重視されること。フィード全体が綺麗な写真や動画で埋め尽くされているため、ビジュアルが良いものが偏って受け入れられる傾向があります。そのため、企業やブランドの世界観を伝えるなど、ブランディング目的の広告が一番マッチしています。
加えて、Instagramストーリーズ広告では、動画を視聴している間に、画面を上にスクロールするだけで広告ページに飛ばすことができます。そのため、ストーリーズは、特定のコンバージョンを得たい場合などにも有効的です。Instagram内でも目的によってフィードとストーリーズを使い分けることで、より効果的なプロモーションを実現することができるでしょう。