SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

定期誌「MarkeZine」

第68号(2021年8月号)
特集「ブランドの魅力が伝わる、戦略的な顧客接点」

定期誌購読者なら
誌面がウェブでも読めます

定期誌『MarkeZine』米国最新事情レポート『BICP MAD MAN Report』

CM枠を減らす、米テレビ局の覚悟

 米国やグローバルにおける広告・マーケティング業界の最新情報をまとめたデジタルインテリジェンス発行の『DI. MAD MAN Report』。そのカットアップ版をお届けする本連載。

電子版(誌面)はこちらから閲覧できます。

※本記事は、2018年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』29号に掲載したものです。

CM枠の減少は米テレビ局業界全体の傾向

 米テレビチャンネル局(ネットワーク局)のFOXが「2020年までに、1時間あたりの広告枠を、現状の約5分の1にあたる2分に縮小する」と発表し、マーケティング業界に大きな衝撃をもたらした。毎年4〜5月にかけて開催される「アップフロントCM枠売買」の交渉に向けたテレビチャンネル局による施策発表は恒例行事だが、日本にとっては「次に起こる変化」として的中率の高い情報となる。

 米国では全国ネット(ブロードキャスト)のCM枠は1時間あたり平均約13分。これがケーブルテレビ回線経由の視聴になると1時間あたりのCM枠は平均16分にもなる(Nielsen調べ)。ちなみに日本のプライムタイムのCM枠は1時間あたり6〜7分なので、これと比較しても「1時間に2分(だけ)のCM枠」のインパクトは想像に難くない。そして何よりも、テレビ局自身が「CM枠数、CM分数を激減させる」意図を公言したことの意義が大きい

 FOXの営業部は、ブランド企業へのテレビ広告枠の販売において、インプレッション数(視聴数、視聴回数)をベースとした取引から離れて、コンテンツの視聴時間や注視度に基づく「番組特徴や仕組み」を使用して広告価値を販売したいという意図がある。下がりゆくNielsenの視聴数データに頼っていてはテレビが本来持つ価値を下げる一方になるからだ。

 これまで各テレビチャンネル局は、目先の収入を安定させるために視聴数指標を「ギャランティード(視聴数補償)」で販売していた。下がる一方の視聴数を補填するために「CM枠を増やし続ける」という小手先の延命施策を続けた結果、1時間あたり16分というCM枠の肥大化につながった。今年のFOXがとった一転してCM枠数を「減らす」という打ち手は、いよいよ「抜本的」な変化に向けた行動の一端と読み取れる。

 実はFOXだけではなく、NBCU、TNT局、Hallmark Channel局などでもCM枠削減の試みが始まっており、米国テレビ局の業界全体の流れとして捉えてよいだろう。

 日本ではようやく視聴率の「パーセント」指標から「インプレッション・視聴数」へと指標が移行し始めたが、米国では既に視聴数でのカウント軸を通り越して、「Non-Nielsen」と称した広告主側の一次データとメディア側が独自に用意する二次データ、そしてサードパーティ・データのセグメントを掛け合わせた指標が主役になる。さらに「視聴時間」や「心理面」の指標がテレビチャンネル局の売り物となりつつある。

本コラムはデジタルインテリジェンス発行の『DI. MAD MAN Report』の一部を再編集して掲載しています。本編ご購読希望の方は、こちらをご覧ください。

この記事の続きはMarkeZineプレミアム会員になるとお読みいただけます。
詳細はこちら
プレミアム記事を毎月1冊にまとめてお届けする定期誌『MarkeZine』年間購読サービスもございます。
詳細はこちら

次のページ
新たな収益確保の手段は「ブランデッド・コンテンツ」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
定期誌『MarkeZine』米国最新事情レポート『BICP MAD MAN Report』連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

榮枝 洋文(サカエダ ヒロフミ)

株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表 英WPPグループ傘下にて日本の広告会社の中国・香港、そして米国法人CFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。海外経営マネジメントをベースにしたコンサルテーションを行う。日本広告業協会(JAAA)会報誌コラムニスト。著書に『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)。ニューヨーク最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/03/03 17:18 https://markezine.jp/article/detail/28428

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング