IoHT分野で続々登場する革新的ソリューション
IoHTの範疇に入るソリューションは続々登場している。その中でもこれまでにない革新的で興味をそそられるものをいくつか紹介したい。
EyeQue社の「パーソナル・ビジョン・トラッカー」はスマホで視力を計測し、長期でモニタリングできるサービスだ。専用スマホアプリに表示される視力検査用のディスプレイを専用レンズで覗き込むだけで視力を測定できる。データはクラウド上に保存されるので、長期で視力の推移を確認することも可能だ。

InteraXon社の「muse(ミューズ)」は瞑想によるストレス低減を促進するための脳波測定デバイスだ。専用ヘッドバンドで脳波を読み取り、リアルタイムでスマホアプリ上、または音声で脳の状態を伝え、適切な瞑想状態に導いてくれる。

Brushlink社の小型デバイスは歯ブラシに装着すると、歯磨き時にその動きを分析し、歯磨きが適切に行われているかをアプリで知らせてくれる。

Nima Labs社の「グルテンセンサー」は、世界初の持ち運び型グルテン検知センサーだ。アプリと連動しており、グルテン情報を他のユーザーと共有することができる。グルテンアレルギーの人だけでなく、グルテンフリーの健康的な食事を心がけたい人にも好評のデバイス。現在グルテンセンサーに加え、ピーナッツ検知センサーも開発しているという。

アクセンチュアの調査によると、ヘルスケア企業ではIT予算全体の約10%をIoHTソリューションの開発に充てている。IT予算は年々増加しており、それにともないIoHT予算も急速に拡大しているという。また同調査によると、ヘルスケア企業の幹部の73%が3年以内にIoHT分野でディスラプションが起こると予想していることが明らかになっている。
日本ではまだ聞き慣れない「IoHT」という言葉だが、米国を中心に数年以内に大変革が起こるかもしれない分野であることは留意すべきであろう。ヘルスケアを切り口にしたIoHTが日本でどのように展開していくのか、今後の動きに注目していきたい。