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購買意欲が91%まで上昇!ロッテ「乳酸菌ショコラ」の事例に学ぶ、マルチクリエイティブの重要性

 マス広告を中心としていた業界にも、動画広告の活用が広がっている。その中の一つである食品業界のロッテにてマーケターを務める中村準氏は、同社の戦略商品「乳酸菌ショコラ」の購入意欲向上に動画広告を導入。それを支援したのは、動画の制作から動画マーケティング支援まで行うCyberBullの須藤悠太氏。両氏から、動画広告におけるマルチクリエイティブの重要性について話を聞いた。

お菓子×健康から生まれた「乳酸菌ショコラ」

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは乳酸菌ショコラの商品概要とターゲット、これまで行ってきたプロモーション施策について教えてください。

中村:2015年に販売を開始した乳酸菌ショコラは、腸内環境を改善する乳酸菌を生きたまま摂取することができるという機能性表示食品です。ロッテの戦略商品として、発売当初より幅広い女性のターゲットに、マス広告を中心に認知拡大のプロモーションを展開してきました。

ロッテ株式会社 ロッテノベーション本部 新商品企画3課
乳酸菌菓子チーム チーフ 中村準氏

 主に乳酸菌ショコラの商品開発からコミュニケーション戦略の設計まで、マーケティングに関わる業務全般に携わっている。

MZ:どのような戦略のもと、商品が開発されたのでしょうか。

中村:お菓子の総生産金額は、ここ10年間ずっと横ばいという状態です。市場成長のためには、お菓子に新しい価値をプラスしなければなりません。そこで弊社では健康志向の高まりに着目し、2012年ごろから開発を進めてきたのが、乳酸菌とチョコレートを組み合わせた「乳酸菌ショコラ」なのです。

動画広告で複数インサイトに対して訴求

MZ:乳酸菌とチョコレートを組み合わせることで、どういったメリットが生まれたのでしょうか。

中村:“おいしさ”に加え、常温保存可能なので“いつでもどこでも生きた乳酸菌を摂取できる”ようになりました。

 また、それ以外に消費者が当商品を手に取る理由を調べたところ3つのインサイトがありました。1つ目は、「チョコレートを食べるときの罪悪感がない」こと。2つ目が「健康のための行動は義務的になりやすいが、チョコレートならおいしいので自ら進んで続けられる」こと、最後の3つ目は「保存などの手間がかからないので簡単に始められる」ことです。

MZ:「腸内環境の改善」の先にある、消費者の本音が見えてきたのですね。しかし、それらのインサイトすべてを広告に反映することは難しそうですね。

中村:おっしゃる通りで、テレビCMをはじめとしたマス広告では、腸内環境の改善や商品名を伝えるだけにとどまっていました。そこで次のステップとして、商品理解と購入への態度変容につなげたいと、動画広告をはじめ、デジタル上でのプロモーションを行ってきました。

 しかし、動画広告に関しても、テレビCMを再編集し短尺にした素材を流用するだけだったため、3つのインサイトを押さえたものにはなっていませんでした。そこで、3つのインサイトを様々な切り口で表現して、お客様の反応を見たいと思い、マルチクリエイティブの動画制作に長けているCyberBullさんと取り組みを行うことにしました。

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/11 09:00 https://markezine.jp/article/detail/28754

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