SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

西口一希と考えるマーケティング視点の経営

「経営者への信頼とビジョンの浸透が組織をつくる」スマニュー西口×ZOZOテクノロジーズ金山対談

ZOZO本社とZOZOテクノロジーズの連携

西口:なるほど。だから、皆がついてくる。

金山:そう思いますね。性善説に基づいて会社を運営していて、いいときはともに喜び、締めるべき時は締め、悪いときは社員と心底一緒に考えてサポートする。それでいてお茶目なところもあって、信頼と同時に、皆が前澤のことを好きなんですよね。だから、彼がやるといったら皆も「やろう」と、一瞬で空気が変わるようなところはあります。

西口:金山さんも、VASILY時代から前澤さんとお付き合いがあったんですよね?

金山:そうなんです、ZOZOTOWNがそれほどアフィリエイトをやっていなかった時代に、IQONと直契約でアフィリエイトの大口クライアントになり、事業売上の大きな助けになっていました。

西口:それは、個人的な信頼関係から?

金山:いや、当時はお互いそこまで知らなかったし、まあ事業のことも僕のこともおもしろがってやってくれたんじゃないでしょうか(笑)。でも、僕自身は人生を前澤に助けられたと思っているし、そういう人間は社内に多いと思います。

西口:ZOZOという組織の強さが、少しわかった気がします。今、ZOZOテクノロジーズは多分にZOZO本社と連携して事業を進めていますよね。それはどんなふうに進めているんですか?

金山:普通にタスクフォースを組んで、やっていますね。この9月から、ZOZOTOWNのサイト内に検索連動広告を入れていく広告事業を始めていますが、これも一緒に。オフィスの場所は幕張と表参道で離れていますが、やりにくさはまったくないです。

自分が活きる場で才を発揮する文化が根付いている

西口:タスクフォースのリーダーはどちらから、とかはあるんですか?

金山:えーと、どちらからともなく(笑)。これも前澤の言葉ですが、プロジェクトはキャンプみたいなものだ、と。テントを立てるのが得意な人はテントを立て、火起こしが得意な人は火をおこす。それぞれが自然発生的に得意な場所に行って才能を発揮すればいい、という考え方が根付いているんです、ホラクラシー型というか、ティール型というか。

西口:興味深いですね。普通は、そんなに自然にはうまくいかない気がする。その考え方はビジョンなどに明文化されているんですか?

金山:直接的にではないですが、根っこにはあるのかもしれません。グループの企業理念は「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を。」と掲げていて、経営理念が「いい人をつくる」なんです。いい人と一緒に仕事をしよう、いい人をつくれる会社になろう、と。持てるスキルは共有して、助け合いながら人を育てていく文化があります。

 さらに、社外秘ですが、前澤が社内向けにこれをブレイクダウンしたカルチャーブックがあります。いい人をつくる、ってすごくいろんな解釈があると思いますが、たとえばあまりに自分の職務を線引きして「それはオレの仕事じゃないから」という態度は、我々の言うの“いい人”とは合致しない。それより「何かできること、ある?」という態度から入るのが、ZOZOグループらしいと思います。

西口:なるほど。皆が自然と自分が活きる場で行動することが、当たり前になっているんですね。

後編では、社内風土に大きく影響する採用の方針や、最近金山さんが整備したという評価制度、さらにファッションテックと今後の購買体験がどうなっていくのかを議論していきます。公開は週明け10月15日(月) 14時です。お見逃しなく!

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
西口一希と考えるマーケティング視点の経営連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

西口 一希(ニシグチ カズキ)

大阪大学経済学部卒業、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)マーケティング本部に入社。ブランドマネージャー、マーケティングディレクターを歴任。ロート製薬 執行役員マーケティング本部長として「肌ラボ」「Obagi」「メラノCC」「デオウ」「ロート目薬」などの60以上のブランドを統括。ロクシタンジャポン代表...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/10/12 09:00 https://markezine.jp/article/detail/29345

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング