※本記事は、2018年10月25日刊行の定期誌『MarkeZine』34号に掲載したものです。
クリエイティブ×技術双方の強みを活かす
(写真左)株式会社CYPAR Chief Strategic Officer 高宮 範有(たかみや・のりくに) 氏
2015年にPARTYのChief Strategistに就任。ブランド 戦略立案から、企画制作までを担当し、企業・サービス のブランディングや、PR・体験を起点としたクリエイティブ制作を得意とする。合わせて、PARTY、VALUの広報戦略も担っている。
(写真右)株式会社CYPAR Chief Marketing Officer
株式会社サイバーエージェント ブランド・クリエイティブ部門
クリエイティブ ディレクター/第3局 局長 中橋 敦(なかはし・あつし)氏
2008年サイバーエージェント入社後、営業を経てクリエイティブ・プランナーへ転籍。2018年より現職。デジタルとフィジカルの融合をテーマとした企画、クリエイティブ開発を得意とする。ブレーン「いま一緒に仕事をしたいU35クリエーター」の一人に選出。2016年からデジタルハリウッド大学・大学院客員准教授(講義テーマ:テクノロジー&コミュニケーション)。
――まず、CYPAR立ち上げの背景をうかがえますか?
高宮:PARTYは2011年に創業してから7年が経ち、人数も増える中で、次第に広告クリエイティブやわかりやすいデジタルキャンペーンだけではない業務へも幅を広げてきました。たとえば、クライアントと一緒に事業を作るといったこともそのひとつです。「未来の体験を創造し、社会にインストールする」を掲げて、活動しています。
未来の体験という点で、AIは欠かすことのできない要素ですが、僕ら30人弱のチームと体制をしっかりと構築している会社とはAIの研究開発において、大きな差があります。そのため以前から、代表の伊藤直樹を中心に、僕らの強みを活かしながら一緒に開発ができるパートナーを探していました。その中でサイバーエージェントさんとご縁があったという経緯です。
中橋:今、マーケティングにおけるデジタルへの予算は急激に増え、デジタル中心の企画も当たり前になりました。またデジタルを使う目的も、リスティング広告などによるダイレクトレスポンス領域から、ブランディングや認知獲得といった領域にまで広がっています。これからの時代にふさわしい方向性として見出したのが「クリエイティブ×テクノロジー」への注力でした。
ブランディングなどに対応できるクリエイティブを強化しながら、一方でエンジニアを積極採用し、勝負できる体制を作っています。その中で当然、AIの研究開発も重要なテーマでした。パーソナライズ化が進み、あらゆるものがデジタルデバイスとしてつながると、クリエイティブの大量生産が必要になってきます。同時に、人の心に訴える高いクリエイティビティが欠かせないので、そこに強みを持つPARTYさんと組ませていただくことになりました。