ビジネスアカウントへは誰でも無償で移行可能
Pinterestでは、誰でも無償でビジネスアカウントに移行することができる。ビジネスアカウントの最も大きなメリットは、アナリティクス機能が使えるようになることだ。これによりアカウントの効果測定が可能となる。アカウントのPinの中でどういったものが多く見られている、クリックされているかといったコンテンツの分析をはじめ、アカウント訪問者の性別や地域といったユーザーの基本属性もわかる。
日本でも進むPinterestのマーケティング活用
国内の企業もPinterestをマーケティングキャンペーンに活用し始めている。東急ハンズとのハロウィンコラボレーションがその一例だ。東急ハンズ店頭ではハロウィンコーナーにPinterestの「Pinコード」を設置した。Pinコードとは、Pinterestのカメラでスキャンすることで特定のアカウントやボードへ飛ばすことができるというもの。東急ハンズでは、Pinコードからデコレーションのアイデアがまとめられたボードへ飛ばす設計を行った。

「店頭で個別の商品をただ見るだけではなく、実際の利用イメージやアイデアを膨らますことができます。お店に行かれた方からは、非常にユニークな体験ができたと好評をいただいていると聞いています」(舩越氏)
一方、ファッションSNS「WEAR」では、オンライン上でPinterestと連携したキャンペーンを展開した。WEARには気に入った商品を「いいね」したり、フォルダに公開する機能がある。WEARとPinterestのアカウントをOAuth認証で紐付け、連携することで、WEARにて「いいね」や「公開フォルダに保存」された商品が、Pinterest上で自動的にPinされるというものだ。その機能を活用したコンテスト形式のキャンペーンも実施された。WEAR側には、Pinterestからの流入が見込めるというメリットがある。

ファッションはPinterest上で人気のあるカテゴリーのひとつであり、実際にエンゲージメントも高い傾向にあると舩越氏は話す。Pinterest APIの実装からキャンペーン実施を含めた10週間で、ユーザーによるWEARからのPin作成数は24倍増え、ボードの作成数も19倍増加。それにともない、PinterestからWEARへのトラフィックも10週間で118%増加したという。