獲得につながるクリエイティブの制作が必要に
西井:最後に、今後考えているプロモーションや予定している新CMについて教えてください。
三浦:今回のプロモーションを踏まえ、ターゲットを大雑把に分類すると以下のようになります。
1. 今回のクリエイティブで何かしらアクションを取った層
2. 今回のクリエイティブを知っているがアクションはしていない層
3. クリエイティブを見たが、サービス内容が理解できなかった層
4. 動画を見ていない層
今後は上記の2から4の層に対し、今回の認知資産を維持しつつ、接点を広げ、具体的な“アクション=リード獲得”にこだわった新CM、そして新しいメディアの活用を考えています。アクションを促すには、明確なベネフィットを提示し、自分ごと化させることが重要になります。
西井:b→dashのCMは評判も良く、それ以降、同じようなテイストでCMを作るサービスも増えた印象です。新しいCMはどのようなものになるのでしょうか。
三浦:現在制作している新CMは、具体的なベネフィット訴求を押し出したクリエイティブになっています。これまでの認知資産を活用するために、引き続きおぎやはぎさんには体を張ってもらいますが(笑)、あっと驚く大物ゲストも同時に起用し、ターゲットを動かしていくことにこだわるCMになります。きっと目の肥えたマーケターの方々の評価も得られるはず……と思っていますが、微妙であれば是非フィードバックをいただきたいです。
市場と対話し、数字で語れるのが醍醐味
西井:今後も、マーケティングの仕事領域は広がっていきますよね。会社のマーケティング力をボトムアップしていくことが、マーケターの仕事でもあると感じます。
三浦:マーケティングセクションは、唯一市場と対話できるポジションです。多くの優れたマーケターは、あらゆる顧客接点を理解・把握し、その接点ごとに、どのような態度変容や行動変容をさせるのか、そしてそれがどう数字にインパクトを与えるのかにこだわっています。
顧客と対話した上で施策を実行し、心を動かして、さらに数字を上げることが求められる。マーケターはプロモーションだけをやっていてはいけないんです。会社の全リソースを扱い、ファネルを変数化し、何をすることで、どの数字を改善されていくのかを常に考えなければいけません。施策だけやっているマーケターは、この視点がなかなか持てません。
西井:数字を改善できる点が、マーケターにとって一番の醍醐味ですからね。10年前のデジタルマーケティングに求められていたのは、運用的な設計でした。これからのマーケターは、データを見て何を考え、実行するかという付加価値で差を付けることが求められてくると思いますし、今回のb→dashの事例からはそのヒントが学べるのではないでしょうか。今日は色々とお話をしていただきありがとうございました。
三浦:「全て自分がやったんだ!」かのように、偉そうに語ってしまっていますが……成果が出ているのは組織内外にいるプロフェッショナルなチームメンバーのおかげです。彼・彼女らがいなければ今の成果は間違いなくありません。この素晴らしいチームで今後も成果を追求していきたいと考えています。