SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

「商品軸」から「顧客軸」へ――メルセデス・ベンツ日本が目指す“フリクションレス”な顧客体験とは?

全マーケティング活動を可視化し、パフォーマンス改善のインサイトを提供

 加藤氏に呼ばれ登場したのは、「Datorama」の共同創業者であるカトリン・リバン氏。カトリン氏は、「Datorama」の機能について次のように述べる。

Datorama共同創業者 カトリン・リバン氏
Datorama共同創業者 カトリン・リバン氏

 「Datoramaは、マーケティングに関するあらゆるデータを統合して一元管理することができるマーケティングインテリジェンスプラットフォームです。マーケティング活動全体の透明性を確保するとともに、AIがパフォーマンスを改善するためのインサイトを瞬時に導き出します。日々のマーケティングパフォーマンスの最適化をリアルタイムで行えるため、事業全体の成長を促すことができるでしょう」(カトリン氏)

「Datorama」の管理画面イメージ
「Datorama」の管理画面イメージ

 カトリン氏は例として、「Datorama」を導入している資生堂ジャパンの取り組みを紹介した。資生堂ジャパンは、5つの代理店とともにマーケティング活動を行っている。そのため、広告の透明性確保が必須だった。しかし約20ブランドを持ち、年間400近いレポートを受け取っていた同社。データの一元管理はもとより、データ全体を俯瞰することは不可能だった。

 そこで、5つの代理店とともに「Datorama」を導入。マーケティング活動全体の透明性が確保でき、日々のパフォーマンスを最適化できるようになった。同時に、「Datorama」という共通のデータ基盤を手に入れたことにより、代理店とともに「長期的なメディア戦略/メディア投資」を行うことができるようになったという。

メルセデス・ベンツ日本が進める、顧客中心のエコシステム構築

 セッションの最後には、メルセデス・ベンツ日本 執行役員であり、同社のカスタマーエクスペリエンス部を統括しているゲルティンガ―剛氏が登壇。顧客を中心に据えた同社の取り組みを紹介した。

メルセデス・ベンツ日本株式会社 執行役員 サービス・パーツ・マーケティング部 部長 兼 カスタマー・エクスペリエンス部 部長 ゲルティンガ―剛氏
メルセデス・ベンツ日本株式会社 執行役員 サービス・パーツ・マーケティング部 部長 
兼 カスタマー・エクスペリエンス部 部長 ゲルティンガ―剛氏

 「当社はこれまで、『良い車を作れば売れる』という『商品中心』の考え方をしてきました。しかし、これからは『どれだけお客様に寄り添うことができるか』ということが、キーとなってくるでしょう。当社では数年前から『メルセデス・ベンツ 最も愛されるブランドへ』をビジョンとして掲げ、『Best Customer Experience』を企業活動の核とし、お客様を中心に据えたエコシステムの構築を進めています」(ゲルティンガ―氏)

 同社はセールスフォースのクラウドを活用し、顧客情報(車両契約情報、キャンペーンやイベントへの参加、コールセンターへの入電履歴など)を管理し、顧客にとって最適なタイミング、チャネルによるコミュニケーションを進めているという。

 セッション終了後、ゲルティンガ―氏への個別取材が実現した。同社が企業活動の核とする「Best Customer Experience」とは何か。詳細を聞いた。

次のページ
顧客体験を「フリクションレス=無駄のないもの」に

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/01/09 09:00 https://markezine.jp/article/detail/29867

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング