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MarkeZine✕立教大学産学連携企画!学生の疑問をマーケティング視点で解く

「ミスコンスポンサー」「就活脱毛」医療脱毛の壁を乗り越え、学生への認知広めるリゼのマーケ戦略

男性の脱毛市場を創出する

―― メンズリゼの展開も積極的ですね。男性の脱毛市場についてはどうお考えでしょうか。

 実は男性の脱毛市場って女性の脱毛市場以上に伸びているんですよ。皆さんの周りでも男性が化粧水や乳液って使いますよね。私が大学生だった十数年前は使っている男性って珍しかったと思うんですよね。でも今はお風呂から出たら化粧水をするのが、もう当たり前の時代。トレンドそのものが変わっている背景から、男性の脱毛市場がグーッと伸びています。2018年10月に弊社が発表した調査の結果を見ても、男性の美容に対する意識が変わっていることがわかりますね(プレスリリース)。

 メンズリゼでは学生で構成されたメンズリゼアンバサダー10人くらいを定期的に集め、どうすれば男子学生が脱毛を始めようと思うのか、アプローチの方法やアイデアを考えています。大学生に刺さるサービスを作るために大学生のリアルな目線を意識していて、その中で「就活脱毛」というサービスも生まれました。

―― 就活脱毛! すごく気になります。実際大学生の男子で脱毛してる人は、どれぐらいいるものなのでしょうか?

 正確な数字は言えないのですが、ここ数年でめちゃくちゃ増えましたね。参考までにメンズリゼの男性患者数の推移を紹介すると、2013年~2018年の5年間で男性患者数全体で約17倍、18歳~21歳の学生の男性患者数では、なんと279.3倍にもなっています。

「メンリゼ」患者数推移(2013年10月~2018年9月)
「メンリゼ」全体の男性患者数推移(2013年10月~2018年9月/資料提供メンズリゼ)
「メンズリゼ」18~21歳の学生の男性患者数推移(2013年10月~2018年9月)
「メンズリゼ」18~21歳学生の男性患者数推移(2013年10月~2018年9月/資料提供メンズリゼ)

―― でもやはり脱毛って結構なお値段しますよね。学生でも払えるのでしょうか……?

 おもしろい計算があるんですよ。皆さん20歳ぐらいですよね? これからの人生40年間ひげそりを続けるのって、約2ヵ月半寝ずにひげを剃り続けなければならないのと一緒なんです。しかもそれによって肌が荒れる! さらにT字カミソリの刃の金額に換算すると40年間で100万ぐらいかかるんですね(笑)。

―― 確かにT字カミソリの刃って高いですよね……。40年間で100万か。

 一方医療脱毛で10万円、学割使うと8万円です。8万って聞くと高いって思っちゃうじゃないですか。でも、2ヵ月半寝ずにひげを剃り続けて、肌痛めて100万払うことを考えると早めに対処しておいたほうがいいと思いませんか。

 でも男性は女性と違って「男性が脱毛するなんて」という受け取り方をするので、周りの目が気になる方がまだまだ多いと思うんですよ。しかも女性ほど「毛が悪」ではなかったりします。濃くても仕方ないやとか、まあ剃ればいいか、というように諦めちゃう人がたくさんいます。

 では、そういう男性たちに脱毛に興味をもってもらうにはどうすればいいのか? 安いとか価格で訴求してもあまり響きません。自分のライフシーンにおいての必要性を高め、脱毛のプライオリティーを高めないとやってみようとは思いませんよね。

 たとえば、就活において人事担当者にアンケートを行い身だしなみが重視されているというデータから「青ひげやひげの剃り残しで清潔感を損なわないように、脱毛は一つの清潔感をアップさせるための手段、身だしなみを向上させる方法なんだよ」というような切り口で就活脱毛を紹介するというアプローチであれば、プライオリティーがあがるかもしれませんよね。

 その際に懸念材料として、お金や周りの目がという意見が出るならデータを提供して背中を押します。プライオリティーを高めていくストーリーを学生と一緒に作っています。

―― そういう紹介のされ方だと、確かに説得力が増しますね。

 一昔前だとひげがワイルドでかっこいいみたいな風潮ありましたが、今は悪ですからね(笑)。合コンでモニタリングをやったこともあるんですが、その後のLINEでちょっとひげが青いかなぐらいの男性でも「あのひげ」扱いされてましたし。こういったリアルな声を聞くと男性は少しピクっとしますよね(笑)。

圧巻の若いパワー 継続して正しい情報発信を

―― ミスコンや就活脱毛などユニークな取り組みをこれまで伺ってきましたが、最後に今後のミスコンとの取り組みに関する展望などあれば教えてください。

 若い力ってすごいんですよね。企画のアイデアや実行力はもちろん、当日の演出、舞台照明、動画の制作など、大人顔負けのクオリティですしパッションもすごいです。この若いパワーはミスコンのスポンサーをさせていただく上での大きな要因になってます。

 また大学生やミスコンを目指す高校生など、今後脱毛をしていきたいと思う方々に対してリゼブランドを知ってもらえることが非常に大きいと感じています。その時に医療脱毛とエステ脱毛の違いをちゃんと知ることができれば、将来しっかりと比べてくれると思うんですよ。繰り返しになりますが、正しい情報を伝えていきたい。この想いはしっかりと持ち続けていきたいですね。

 さらに波及効果として、リクルーティングにもよい影響をもたらす可能性を感じています。ただの脱毛の会社ですって言っても、なかなか学生さんの興味は湧かないと思います。ミスコンやったり、アイドルイベントとコラボしたり、CMバンバン流していて、なんかおもしろそうな会社だなと思っていただき、一人でも弊社に興味をもつ学生が増えれば嬉しいですね。

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この記事の著者

立教大学佐々木ゼミ取材班(リッキョウダイガクササキゼミシュザイハン)

立教大学 経営学部 佐々木宏教授のゼミ生で構成した取材チームです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/30 14:00 https://markezine.jp/article/detail/30035

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