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MarkeZine✕立教大学産学連携企画!学生の疑問をマーケティング視点で解く

「想定外は大ヒットしたこと」話題沸騰の台湾ティーカフェ「ゴンチャ」社長に学生が人気の裏側を聞いた

お客様に広めてもらうのが最優先

―― プロモーションについても教えてください。ゴンチャのテレビCMやSNSでの広告を見かけません。自然派生的な口コミを重視しているのでしょうか。

 宣伝手法はテレビCMをはじめ、いろいろな手段があるとは思いますが、結局お客様が我々のような飲食店の評価を決める基準はお店以外ないんです。ブランドイメージは広告等で作れますが、実際に評価を受ける対象はお店です。

 テレビCM等で良いことを言っていても、お店がダメだとお客様はギャップを感じ「がっかり」してしまいます。お店が一番の広告宣伝塔なので、広告宣伝費をテレビCM等に投下するのであれば、お店自体にお金をかけるほうが良いのです。昨今のお客様はSNSでつながりやすいのもわかっています。そもそも、良いものであればテレビを使って全国に宣伝しなくても広がる仕組みはできあがっています。

―― SNSでの取り組みはいかがでしょうか。

 社員がSNSで写真をアップしたりしていますが、店舗の運営で目一杯で手が回っていないというのが現状です。考えればもっと上手な活用方法もあると思いますが、私たちはお客様に宣伝役を担ってもらうほうが優先だと考えています。そのほうが健全であり、費用対効果という面からも効果が高いです。

―― ゴンチャで買った飲み物をInstagramにアップする人が急増していますが。

 おそらくそれはタピオカミルクティーという飲み物自体に価値を置いているのではなく、ゴンチャというお店に行ったということに価値を置いていると思います。当社が目指しているのはまさにそこで、タピオカミルクティーに焦点を当てるというより、「ゴンチャ」というものをいかに知ってもらうかが重要なので、とても良いことだと思います。

―― 口コミだと間違った情報(台湾ティーカフェではなくタピオカ屋というイメージ)が消費者の中で広がってしまうリスクがあると思うのですが、どのような対策をされているのでしょうか。

 まだ世の中の認識と当社の認識は一致していません。そういった温度差があることは承知しています。この温度差・ギャップをどう埋めるかが次のテーマですね。このような取材等もとても良い機会で、こういった取材を通してギャップを埋めていければと思っていますし、いずれこのギャップは必ず埋まると考えています。

リーダーが決めるべきは行動規範

―― 今後の展開について教えてください。

 日本進出の際に今後私たちがどのように行動をするのかという行動規範、いわゆるバリューとなる3か条を一番最初に決めました。

 どんなブランドにしたいのか、どこを目指したいのか、そういうことはメンバーと一緒になって決めればいい。リーダーが決めなきゃいけないのは、どんな人をメンバーに加えたいのか、どんな行動をこのチームの善とし悪とするか、という点です。

 だから最初にチャレンジする人・人とコミュニケートできる人・何かを目指して結果を出せる、クリエイトできる人を評価しようと決めました。チャレンジもコミュニケートもクリエイトも言ってみれば当たり前のことです。でもそれを言葉にしチームの方針にすることで、メンバーたちの目線が揃いますし、頑張ろうと思う原動力になります。

 競合が増えたとしても私たちがやることは同じです。当たり前ですがいかにお客様と向きあっていけるのかという点に尽きます。そして、美味しい台湾ティーを日常的に楽しめるスタイルを作ろうという大きな目標もあります。目の前のお客様に集中すると同時に、先を見据えてゴールに向かって歩んでいきたいですね。

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この記事の著者

立教大学佐々木ゼミ取材班(リッキョウダイガクササキゼミシュザイハン)

立教大学 経営学部 佐々木宏教授のゼミ生で構成した取材チームです。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/01/31 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30036

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