SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

「動画クリエイティブはもはや消耗品」須藤憲司氏が語る、目に留まる動画広告とカイゼンPDCA

プラットフォームの特性に合わせた動画に

――プラットフォームごとに最適な動画クリエイティブというものはありますか。

須藤:それぞれの仕様やユーザーの属性など、特性に沿った動画を作ることも大切ですね。Facebook広告の場合は、文字情報は面積が画面の20%以内というルールがあるのですが、文字をアニメーションさせることで多くの情報量を盛り込むことができます。

 Instagramは画面切り替えなどのエフェクト機能を活用して惹きつけるという手法が有効です。静止画を用いたスライド的な動画でも、切り替えが気持ち良いとパフォーマンスが上がります。BULK HOMMEのInstagramストーリーズ広告では、静止画を素材にエフェクト機能を多用しました。


須藤:Twitterはタイムライン上で他のコンテンツと差別化するため、先述した細かいカット割や結論を先に持ってくるという方法がより重要になってきます。

 YouTubeの場合は、スキップ可能なものもあるので最初の惹きつけが重要となり、冒頭0.5秒が勝負です。また、かなりストーリー性が重視されるメディアでもあります。

――実際に利用されているのは、どのプラットフォームが多いですか。

須藤:昨年の弊社実績では、Facebookが54.7%と一番多く、ついでYouTubeが16%、Instagramが8.6%、Twitterが8.3%となっています。動画広告では、この4つが多く使われていますね。ちなみに動画の長さは15秒が8割近くを占め、これは各メディアの仕様の中で共通して使いやすい秒数となります。

配信先ネットワーク(2018年のKaizen Adの制作実績より)
配信先ネットワーク(2018年のKaizen Adの制作実績より)

動画広告はどう進化していくのか

――2019年から次世代通信方式「5G」がプレサービス提供されるようになりますが、それにより動画視聴や動画広告はどう変化していくとお考えでしょうか。

須藤:私の予想では、短尺の動画はこれまで通り多く利用され続けつつも、長尺の動画も多く利用されるようになり、それぞれの役割が分散し、ポートフォリオを組んでいく必要があると思っています。たとえば人気YouTuberと組んだ企画やドラマや映画などもやりやすくなりますよね。しかし、多くの獲得型の動画広告では、長尺のものを作ってもなかなか見てもらえないので、短い尺でシンプルに伝えることが重要なことは変わりません。

 最近Yahoo! JAPANの検索結果では、サムネイルにオンマウスすると動画が再生されるようになっています。読み込みスピードが速くなっていくと、日常的に使っているコンテンツそのものが動く動画になっていくことが増えていくのではないかと思っています。たとえば求人広告やヘアカタログなど。本来動画で見せたほうが伝わりやすいものは、当たり前のように動画化されていくでしょう。動画広告を目立たせるのはさらに大変になりますが、そういう状況になるという前提に立ってビジネスを考えていったほうがいいかなと考えています。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/02/05 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30234

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング