広告接触面としてのLINEタイムライン
この施策では、テレビCMで流したものと同じ動画をLINEのタイムラインへと配信した。そもそも、タイムラインはどのような層が見ているのだろうか。LINEの小木曽氏に伺った。
「LINEには7,800万人のユーザーがいて、月間アクティブユーザーは6,000万人を超えています。他の主要SNSに比べて、ユーザー数が最も多いサービスとなっています。都心に住んでいる方や若い方などは、タイムラインと聞くとFacebookやTwitterをイメージするかもしれません。しかしもうちょっとローカルなエリアや、普段あまりSNSを使わない層などは、タイムラインといえばLINEだという認識を持たれています。そうした層が、アクティブにタイムラインにも接触しています」(小木曽氏)

「LINEは全国に全世代を網羅したユーザーを持つので、その圧倒的なユーザーボリュームは大変魅力的でありました。広告主としては、実験的な取り組みのため効果が予見できない部分はありましたが、可能性を感じられました」(小林氏)
ソリューションの精度をアンケート調査で確認
LINE Ads Platformの類似拡張機能の精度が確かでなければ、テレビCMで接触できるユーザーにも広告が配信され、課題に応えられないことになってしまう。その点もきちんと検証を行った。
「広告配信後にLINEアンケートによる調査を行い、類似拡張機能の精度を確かめました。実際にLINE上で広告を配信されたユーザーを対象に、本当に普段あまりテレビを見ない人なのかを調べたところ、一般のLINEユーザーと比べて確かにテレビ視聴が少ない層であるという結果が得られました。これまでSTADIAのデータを類似機能拡張させるという話が出たとき、クライアントはもちろん社内の営業からも『本当に関係ない人に配信されない?』と突っ込みが入ることが多かったので、類似拡張機能の精度の高さを証明できたのは、かなり画期的なことでした」(落合氏)
「テレビCMとの重複率の低さが検証からわかったことは、収穫でした」(小林氏)

「今回の結果から、STADIAのデータの正確さについても、証明できたのかなと思います。本当にテレビをあまり見ていないライトビューアー層をターゲティングできていたという。今後もテレビと競合するのではなく、協業する形で、広告に限らない新しい取り組みをしていけるかなという可能性を感じました」(小木曽氏)