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MarkeZine Day 2025 Retail

「リアル店舗×デジタルマーケティング」の最前線

究極の購買体験は“人”が関与して生まれる/コメ兵 藤原氏が考える「デジタルの使い所」とは

「メルカリ」の登場が与えた影響

原嶋:「メルカリ」や「ラクマ」など、近年、フリマアプリが続々と登場しています。コメ兵でもフリマアプリを展開されていますが、他のものと比較してどのような特徴がありますか?

藤原:他のフリマアプリとの違いとしては、取り扱っている商品が高額であることと、それらがきちんと鑑定される機能があるということです。

 またあまり知られてないのですが、コメ兵のビジネスモデルはtoCでもあり、toBでもあります。同業法人間でオークションを開催しているので、競合と思われている企業は、実は当社のお客様でもあるんです。リユースはエコシステムなので、競い合うことも大事ですが、まずは業界全体をもっと大きくして、良くしていくことが大事だと考えています。

原嶋:なるほど。必ずしも対立関係にあるわけではないのですね。「メルカリ」などの登場で、リユース業界に変化はありましたか?

藤原:市場が広がり、これまでモノを売らなかった人も、売るようになりました。また、みなさん「リセールバリュー」を考えて商品を買うようになりましたね。「これって将来売るときいくらになるのかな?」と。捨てることを前提に商品を買う人が少なくなりました。

原嶋:確かに、「良いものを買って、高く売る」という考え方が広まっているなと感じます。これまでコメ兵が扱っているような高額商品に手が出せなかった人も、後々売れることがわかったことで、購入しやすくなっているかもしれませんね。

人材の「デジタル慣れ」が未来に生きる

原嶋:最後に、今後の展望をお聞かせいただけますか?

藤原:まずは5Gなど、近々出てくるテクノロジーに対応する準備が必要かなと思っています。テクノロジーによって、接客も大きく変わってくると思うので。たとえば5Gがあれば、データの遅延がなくなるわけなので、今チャットでやりとりしているのが、チャット+動画になるかもしれないですし、メディアコマースやライブコマースが今よりもっと普通になるかもしれない。

 こうした変化に備え、まずは技術的なキャッチアップと、働く人たちの気持ちを変えていくといった準備が必要だと考えています。

原嶋:働く人の気持ちを変えるとは?

藤原:いきなり業務にデジタルを取り入れるのは難しいので、徐々に慣れさせるということですね。たとえば当社の場合、店舗によるInstagramの運用などを行っています。InstagramはコンバージョンしないのでKPIとしては重要視していないのですが、「業務のなかにデジタルを取り入れる」という意味では、有効な手段だと考えています。こうした人材の「デジタル慣れ」が、未来に生きてくると思うので、技術的なキャッチアップとともに進めていくつもりです。

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この記事の著者

原嶋 宏明(ハラシマ ヒロアキ)

Patheeマーケティングマネージャー。大学卒業後Webディレクション、プロダクトマネージャーを経験。前職で動画制作プラットフォームCrevoの立ち上げを経験。現職ではマーケティングから組織構築、広報まで幅広い領域を担当。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/04/15 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30721

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