※本記事は、2019年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』40号に掲載したものです。
不思議な長寿企業Microsoft GAFAを押しのけ世界一に
世界の巨大成長企業の略称として「GAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)」や、「FAANG(前出リスト+Netflix)」が飛び交うが、なぜかいつも「M(Microsoft)」が抜けている表現が目に付いていた。2019年2月18日現在、実はMicrosoftがApple・Amazon・Googleを抜いて「世界一の企業価値」である(図表1)。
抜きつ抜かれつのランキングだが、なぜMicrosoftが首位に躍り出たのか、それらの背景を理解しておく必要がある。
Microsoftは不思議な長寿企業だ。2014年に技術畑のナデラ氏がCEOに着任以来、クラウドサービスへのシフトが始まった。今やAmazonと競合する各企業は、Amazonのクラウドビジネスである「AWS」を使わずに、Microsoftの「Azure」を採用する「アンチ・アマゾン効果(逆アマゾン効果)」の追い風を作っている。