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フルファネルで情報拡散・会話を醸成!「パワプロアプリ」のTwitterキャンペーンが成功した理由

会話の活性化に必要なのは対立構造

 25年続くロングセラーゲームとしての認知度の高さと過去3年間に行ってきたアプリに対する施策により、「パワプロアプリ」の名前自体は広く認知されていた。そこで2018年のキャンペーンでは、獲得ターゲットを「最近プレイしていない休眠顧客」と「名前は知っていてもプレイしたことがなかった新規顧客」に決めた。

 しかし、こうしたターゲットに「またやってみたい」「ダウンロードしてみようかな」と思わせるために、コアファンのコミュニケーションを促したという。なぜ直接ターゲットにアプローチしないのだろうか? 金子氏はその理由について、以下のように語る。

 「アンケート調査の結果、自分の周りの人が遊んでいることがインストールの強い動機になることがわかっていました。コアファンの方々がTwitterで楽しそうにゲームの話題をツイートしてくれることが、獲得ターゲットの興味・関心、比較・検討を促すのに効果的だと考えました」(金子氏)

 KONAMIは「パワプロアプリ」の4周年を記念して、日ごろの感謝をこめて10連ガチャ無料というキャンペーンを実施。この企画で会話をしてもらうため「#パワプロキター」「#パワプロこなーい」という2つのハッシュタグの使用を促した。

 「Twitter上で起きているパワプロアプリに関する話題を調べたところ、ガチャ結果が特に盛り上がっていることがわかりました。そのため、25日間10連ガチャ無料という施策が一番お客様に喜んでいただけて、拡散もしやすいだろうと考えました。ハッシュタグについては、Twitterのブランドストラテジーチーム※の方々から、対立構造にすると会話を生みやすいと教えていただき、2つ用意しました」(瀬戸氏)

※ブランドストラテジーチームとは

Twitterオーディエンスの特徴を的確に捉え、広告主のブランディングならびにマーケティング活動においてTwitterを最大限ご活用いただけるような支援を行うチーム。

コアファンから広げていく情報伝達

 そして、今回のキャンペーンではあるゴールを設定した。それは、Twitterでの会話をより促進させるため、ガチャ無料キャンペーンの開始から2週間以内にハッシュタグ付きのツイート数が5,000を達成したら、PSRガチャ券をプレゼントするというもの。中々手に入らないインセンティブを用意して、そこに向けた盛り上げを運営とファンで作り上げていく構図を描きだした。

 では、そのゴールに向けてどのようなコミュニケーションを仕掛けたのだろうか。瀬戸氏によれば、コアファン向けの情報発信から順に情報を広げていったという。

 「まず、Web番組『パワプロTV』でコアファンに向けてキャンペーンについて発表し、ハッシュタグでのツイートを促しました。そして、この発表を皮切りにテレビCMも出稿し認知を広げていきました。また、テレビCMにも2種のハッシュタグを入れる、『パワプロTV』の模様をTwitterのPeriscope(ライブ配信機能)で配信するなど、Twitterとの連動を常に意識していました」(瀬戸氏)

広告×オーガニック×インフルエンサーで情報拡散

 Twitterでは、ツイートに任意のハッシュタグを付けて簡単に引用リツイートできる、カンバセーショナルカードを使った広告を配信。また、欲しかったイベントキャラが出た瞬間の嬉しい気持ちを表現した動画広告も出稿した。

 それとあわせて、オーガニックツイートでもキャンペーンを周知していった。

 「なみきちゃんというキャラクターが情報発信をしている、パワプロアプリ公式Twitterアカウントでもキャンペーン情報を発信していきました。毎日なみきちゃんがガチャを回し、その結果を『#パワプロキター』『#パワプロこなーい』どちらかのハッシュタグを付けてツイートしていきました。なみきちゃんのファンをはじめとしたコアファンに盛り上げていただき、エンゲージメント率も非常に高くて私たちも驚きました」(瀬戸氏)

 また、コアファンに人気のあるインフルエンサーも活用し、情報拡散と会話の醸成を狙った。

 「『パワプロTV』や弊社がやっている『ファンフェスタ』というファン向けのイベントに出演していただいているめたる村田さんなどにも、キャンペーンへの参加をお願いし、ツイートしていただきました。コアファンに認知されている方から発信していただくことで、スムーズな情報拡散と会話の醸成が期待できました」(瀬戸氏)

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これからのメディアプランに求められること

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/06/21 11:00 https://markezine.jp/article/detail/30969

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