休眠リードへの過度な期待にも注意
3. 休眠リードの掘り起こしへの過度な期待
優秀なBtoBマーケターは、「休眠リードの掘り起こし」というワードを口にすることが少ない。
当社でも、「リードは5,000件あるが、サービスを導入しているリードが100社しかいない。残り4,900件のリードとのコミュニケーションを強化し、売り上げを伸ばすためにはどうすれば良いか?」という相談をいただくことがたびたびある。
この「4,900件の休眠リードの掘り起こし」はBtoBマーケティングにおける「言うは易く行うは難し」の上位に入るほど、難易度の高い取り組みだ。
そもそも、4,900件が休眠リードになっている理由は、休眠リードへのフォローアップ・プログラムがない、または不十分だからなのだろうか。私が関わってきた中では、フォローアップ・プログラムがないこと以上に、
・プロダクトの魅力が足りない
・プロダクトの魅力を伝えるマーケティングメッセージに課題がある
・プライシングに課題がある
・商談相手に課題がある(意思決定者に会えていない)
といった問題を抱え、端的に言って、「売れない」状態になっている企業が多い。
この場合、取り組むべきは「休眠リードの掘り起こし」ではなく、製品・サービスを売りやすくするためのプロダクト強化やマーケティングメッセージの改善、プライシングの見直し、そして商談相手の見直しだ。
休眠リードのフォローアップ・プログラムがないことが課題なのか、それとも「売れない」状態になっていることが課題なのか。それぞれによって、とるべき対策は大きく異なる。課題をしっかり見極めた上で、正しい打ち手を検討したい。
手法を検討する際は「うまくいかないパターン」も集めよ
ここまで、3つの「しないこと」を挙げてきたが、他にも下記のような「しないほうが良いこと」が存在する。

もちろん「MAツール」や「オウンドメディア」自体が悪いわけではなく、適切な時に適切な目的で使えば、圧倒的な成果を上げられる。ただし、これらの手段には、「◯◯の時はうまくいくが、◯◯の時はうまくいかない」という発動条件が存在することを忘れてはいけない。
ツールや手法を検討する際は、成功事例だけでなく、失敗事例やうまくいかないパターンも集めた上で、自社での導入・実施を検討したい。