ソニーとマイクロソフト コーポレーション(以下、マイクロソフト)は、D2C(Direct to Consumer)のエンタテインメントプラットフォームおよびAIソリューション領域において、新たな顧客体験を開発するためのパートナーシップに関する意向確認書を締結した。
3月20日にはグーグルがクラウドを利用した独自のゲームプラットフォーム「Stadia」を発表しており、クラウドゲーミングをめぐる競争が激化するなか、家庭用ゲーム機のPlayStationとXboxでライバル関係にある二社が手を取り合った。
両社は、それぞれのゲームやコンテンツのストリーミングサービスでの用途を目的とした、将来のクラウドソリューションをMicrosoft Azureを活用して共同開発することを検討する。また、ソニーのゲームやコンテンツのストリーミングサービスに、Azureのデータセンターベースのソリューション利用も検討していく。
今回の協業により、両社はそれぞれの世界中のユーザーにこれまで以上に充実したエンタテインメント体験を提供するとともに、コンテンツ制作者コミュニティに向けて、より良い開発プラットフォームを提供していくことを目指すとしている。
さらに、両社は、半導体とAIの分野での協業も検討する。半導体においては、新しいインテリジェントイメージセンサーの共同開発の可能性を探っていく。
ソニー社長兼CEO吉田憲一郎氏は次のようにコメントしている。「プレイステーションは、クリエイティビティとテクノロジーの融合により生まれました。私たちの使命は、このプラットフォームをシームレスに進化させ、最高で圧倒的に没入感のあるエンタテインメント体験を提供し続けるとともに、そうした体験をいつでも、どこでも楽しめるクラウド環境を提供していくことです。両社による将来のクラウドソリューションの共同開発が、インタラクティブコンテンツの進歩に大きく貢献すると信じています」
マイクロソフト CEO サティア・ナデラ氏は「本日発表したマイクロソフトとソニーの協業は、イノベーションの歴史を創るものとなるでしょう。両社のパートナーシップにより、AzureおよびAzure AIをソニーが活用することで、新しいゲーミングやエンタテインメント体験をお客様に提供できることを期待しています」としている。
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