ユーザーの声を通して伝える
MZ:これまでお話しいただいたような施策はTwitterでも話題になりましたが、ブランドの公式アカウントはまだ開設していないんですね。
藤田:今後はアカウントも作っていきたいとは思っているのですが、「夜食りんごヨーグルト」の時のように、こちらから大々的に発信するよりも、PRで発信した情報をお客様がTwitterなどで広めてくれるほうが良いのでは、と考えています。そのほうがおもしろみがあって、「これいいじゃん」と言いたくなるかなと。

ニンニク臭の抑制についても、Twitterで「ニンニクを食べちゃったけど、どうしよう」と言っている方に対して、他の方が「朝食りんごヨーグルトが効くらしいよ」というような、お客様同士での会話が起きていました。こうしたPRを続けていくことで、新たな層にアプローチできるという変化を起こしていけるのではないかと思っています。
MZ:これらのキャンペーンを続けてきた結果、どのような成果が得られましたか。
藤田:2018年から食後に食べるとさっぱりする、臭いが軽減される点をアピールしてきた結果、ターゲットとしている20~30代有職男女で“ヨーグルトですっきりしたい”というニーズを持つ層の購入率と購入頻度が上がりました。ヨーグルト以外にも競合となる商品はあると思っていますので、定期的かつ継続的に今後もニュースを発信していかなければと考えています。
ブランドのコアバリューは死守する
MZ:こうした個性的な取り組みをする上で、ロングセラーブランドとして変えないところと、新たな顧客を獲得するために変えるべきところは、どのように判断しているのでしょうか。
藤田:ブランドのコアバリューは絶対に守るようにしています。お客様に「最近変わったよね」と思われないよう、基本となる価値は変わらないようにすることが大切です。ただ、お客様と世の中は変わっていくものなので、そこに合わせてブランドを変化させていく必要もあります。
朝食りんごヨーグルトに関しては、食べた後にすっきりした気分になるという情緒的価値は絶対に曲げてはいけません。そして、その価値を提供するための商品改善というものは常に行うべきだと考えています。
MZ:最後に、今後の展望をお聞かせください。
藤田:ブランドに関するイメージ調査の結果などを見ると、一般的にヨーグルトは健康に良いというかしこまったイメージを持たれることが多いのですが、朝食りんごヨーグルトは健康的ではありつつも、やんちゃで元気、爽やかというブランドキャラクターが付いていました。そうしたおもしろくてやんちゃなキャラクターを大事にしながら、弊社の企業理念である「おいしさと健康」を朝食りんごヨーグルトを通じて今後も提供し続けたいです。