デジタル・ナレッジは、松屋フーズに新人アルバイト向け接客トレーニングのフルCG・VRソリューションを提供した。
本VRトレーニングは「お客様にとって気持ちのよい接客」を仮想空間の中で能動的に実践して体得できる研修コンテンツで、8月より一部店舗で先行実施されている。
これは松屋フーズのVRプロジェクト「Matsuya VR Operation System:マブロス」(以下、MaVROS)の第一弾で、デジタル・ナレッジがCGやVRの制作分野で実績を持つ積木製作と共に開発した。開発の背景には、松屋フーズがOJTの質を高めるために、実践を体感して学べる研修ツールを必要としていたことがある。
本VRトレーニングの特徴は「判定」機能にある。お冷を入れる、トレーを運ぶといった一つひとつの動作や、店舗での接客に欠かせない「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などの声掛けの大きさや速度、目線などに対し、定められた基準に達しているかを確認し、クリアできなければ前に進めない自動判定機能を搭載している。
この機能は、ゲーム感覚で取り組んでいるうちに自然と声を出せるようになるなど、お客様にとって気持ちのよい接客や正しい動作を無理なく促す仕組みを意図している。また、ナレーションや各種ナビゲーションを付加することで、仮想空間の中でも迷いなく、かつ能動的なアクションを妨げないような工夫がなされている。
日本語のほか、ベトナム語、中国語にも対応しているため、昨今増加している外国人スタッフへのトレーニングでも効果が期待されている。また、これまで各店舗のトレーナーが経験に基づいて判断していた部分を標準化することで、実店舗の状況や人に左右されない、OJTの質の均一化を図ることが可能となった。
本VRトレーニングは、ヘッドマウントディスプレイを装着するだけで、店舗の事務所など狭いスペースでも座ったままで実施可能。松屋フーズは今後、牛めしの松屋やとんかつ業態を含む、全国1170店舗で本VRトレーニングの導入を進める予定。また、調理やクレーム対応、社員研修など、様々な用途へのVR活用を検討している。
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