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仕事で培った知見を社会へと還元していきたい

2019/10/25 14:15

 広告・マーケティング業界で活躍する人物の職業人生、キャリアを伝える本連載。今回は、アドビ システムズの湯原良樹氏を紹介する。現在、Marketo Engageのマーケティング担当を務める湯原氏は、かつて教師を志していたという。しかし、「子どもたちに多様な生き方を見せられる大人でありたい」と考え、企業への就職を選択。仕事の傍ら、ボランティアで教育や子どもを取り巻く社会課題の解決支援に取り組んでいる。「まわりに対する還元欲求が強いんです」と語る湯原氏のキャリアには、誠実さと新しいことに挑戦し続けるひたむきさがあった。

目次

※本記事は、2019年10月25日刊行の定期誌『MarkeZine』46号に掲載したものです。

教師になりたかった学生時代

アドビ システムズ株式会社 マルケト事業担当 マーケティング部 プログラムマネージャー 湯原良樹(Yoshiki Yuhara)氏
新卒でITコンサルティング会社に入社し、CRMやEC/ERPシステムの導入、システムグランドデザイン策定などを経験後、同社のデジタルマーケティング事業立ち上げとマーケティングオートメーションを活用した自社のインバウンドマーケティングに従事。2016年よりマルケトにジョインし、日本法人のデマンドジェネレーションとマーケティングオペレーション(MOPs)を担当。趣味は料理。同僚を集め、食事会を主催することも。

――湯原さんは、学生時代は教師になりたかったそうですね。

 教師をしていた母の姿を見て育ちましたので、小学生の頃からずっと、教師になることに一切の疑いがありませんでした。母は子どもたちからとても慕われており、教え子や卒業生が自宅へよく遊びに来ていました。その関係性がいいな、と憧れでしたね。私自身も、子どものために何かに取り組むことがとても好きでした。大学3年生のときには、病児保育や小規模保育など、子どもにまつわる社会課題の解決を目指す認定NPO法人フローレンスにて、半年間のインターンを経験しています。どんなことをしているのだろうと興味から飛び込んだインターンでしたが、「社会を変える」を仕事にしているフローレンスのメンバーや、その課題に共感して活動を支援しているプロボノの方々には多く影響を受けました。中でもプロボノで一時期参画していたコンサルタントの方々の働き方や物事の考え方に感銘を受けましたね。第三者的な立場から物事を整理し、解決策を作っていく姿勢がおもしろいと感じました。このとき、企業で働く選択肢を初めて考えるようになったのです。さらに、その後参加した高校の教育実習の場で、現在のキャリアを決定づける出来事がありました。

 一般的に教員のキャリアは「ずっと先生」ですが、それに課題を感じている先生がいらっしゃったのです。これからは多様性が求められる時代だからこそ、いろいろなキャリアを持つ先生が必要。そんな考えから先生は、「今すぐ教師になる必要はないんじゃないか」と、社会で様々な経験を経てから教育に携わる道もあると助言してくださいました。そこで、フローレンスでの体験もあり、そのときおもしろそうだと感じていたコンサルティングの仕事にチャレンジしようと決めたのです。教師になりたいと考えていた私が、あえて回り道を選ぶ。この選択が、いつか誰かの役に立つのではないかと考えました。ただ、回り道をするにしても、なるべく早く多くのことを経験して成長したいという思いもあったので、その観点で就職先を探しました。

――なるほど。そうした理由から、まずITコンサルのベンチャー企業へ入社されたのですね。

 はい。ただ、最初はコンサルタントではなく、お客様のシステム構築に係るシステム設計や動作テストを担当するエンジニアに近い仕事からキャリアをスタートしました。正直、最初はシステム関連の仕事は苦手だったのですが、ここで踏ん張って培った経験が、その後に経験するITコンサルタントとしての業務や、自ら志願して参画したデジタルマーケティング関連の新規事業立ち上げ、ひいては今のキャリアにも大いに役立ちました。当時はデジタルマーケティングに注目が集まり始めた頃で、海外のDMPやMAなどが多く日本市場に参入してきていました。そうした最新のテクノロジーを活用しながら、企業の新規顧客の獲得から育成、ロイヤルティ顧客化までを一挙にサポートできるようなサービスを、パートナー企業様と一緒に考え、提案をしていました。こうしたサービスの実現には、顧客データ統合やシステム連携などが必要になりますが、そこで過去に培ってきたITの知見が非常に役に立ちました。また、そうしたマーケティング戦略の提案を「絵に描いた餅」にしないためにも、自分たち自身で最新ツールを使いながら実践経験を積むことも大事だと考え、自社でもMAを導入してマーケティングの実践を開始しました。これが私のマーケターとしてのキャリアのスタートでもありました。

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