培った知見を、顧客や社会へと還元したい
――フローレンスには、今もプロボノで関わっているそうですね。
頻度は少ないですが、フローレンスが取り組む事業に共感していますし、私がずっと関心のある子どもを取り巻く社会課題の解決に関わることができるので、ライフワークのような形で、緩く関わらせていただいています。過去、自分程度のスキルではなんの貢献もできないだろう、と思い込んでいた時期もありましたが、今はこれまでに学んできたことをアウトプットし、少しでも貢献できていることを嬉しく思います。近い将来、教育の世界へも私の経験を還元したいと考えています。しかし、今は教師になりたいわけではありません。子どもたちが学びの機会や、これからの将来、キャリアを考える上での軸を見つけていく、そのための情報を提供してみたいと思っています。家族や先生、友達にも話せないことも相談できる、そんな子どもたちとのナナメの関係を作れたら嬉しいなと思っています。
教育への関わり方も、多様であるべきです。企業に勤めながら、その知見を子どもたちに還元していく。そんな私なりの関わり方が、少しでも誰かのためになればいいなと思います。子どもたちにあらゆる可能性を伝えるためにも、私自身がリベラルで多様性を持った人間でありたいです。最近では、出身大学の先生とのご縁で、大学で講義を行うこともあります。今後は学問としてマーケティングを学ぶ学生たちに、実務的な視点でマーケティングを伝える挑戦もしていく予定です。
――今後のキャリアについては、どのようにお考えですか。
もうしばらくは、マーケティングの領域で仕事をしたいと考えていますが、やはり自分にとって新しいと思うことに取り組み続けたいです。Marketo Engageを使う一人のマーケターとして、まだまだお客様から教わることがたくさんあります。お互いに学びを提供し合えるような関係性作りに努めながら、常に挑戦を続ける。そこで得た学びを、またお客様へ還元していきたい。そして、教育の現場にビジネスの経験をもって関わり、子どもたちをサポートする人でありたいと思います。でも、関わる方法や手段は決めていません。やりたいことや興味を漠然とでも持ち続け、偶然の出会いや出来事に任せて紆余曲折しながら決めるのでも、よいのではないでしょうか。ゴールだけ決めて、ブレずに自分自身が楽しいと思うことに集中していたら、道がいつの間にか開けているといいなと期待しています。
昨今、AIが登場して必要とされるスキルが変わると語られていますが、そこでこのスキルなら大丈夫と決めて、外したときのほうがもったいないと思います。ですから、本当にやりたいゴールだけ決めておいて、そこに到達する手段ははっきりと決めなくてもよいと思っているんです。目の前にあること、挑戦したいことに向き合えているのは、幸せなことです。それを楽しみながらやりきれたら、いつの間にか目標に近づけているのではないでしょうか。環境は何がきっかけで変わるかわかりませんし、どんなチャンスがいつ巡ってくるかもわからない。社内外にあるいろんなチャンスを掴み、新しいことへの挑戦を止めないスタンスでいたいです。