radikoのオーディオアドの仕組みは?
MZ:では、radikoのオーディオアドの特徴・仕組みについて教えてください。
小平:radikoオーディオアドが持つ最大の特徴は、ユーザーごとにターゲティング配信を行える点だと思います。地上波ラジオの生放送の中で流れる番宣・局報などの広告枠に、radikoではターゲットごとにオーディオアドを配信しています。

MZ:現時点では生放送のみ、ということでしょうか。
小平:おっしゃる通りです。もちろん、タイムフリーへの対応も検討しております。
MZ:ターゲティングはどのような仕組みで行っているのですか。
小平:基本的には、radikoの持つ聴取ログやアンケートデータ、アプリの利用履歴、会員データなどの自社データと、ビデオリサーチのACRパネルデータを活用して拡大推計を行っております。
現在は、自社データとビデオリサーチのパネルデータのみですが、今後は外部データとも連携してより精度を高めるための取り組みも検討しています。
MZ:ちなみにどのような形でのターゲティングが可能なのでしょうか。
小平:性別・年齢・聴取エリア、端末の指定は可能です。また、年収や家庭環境、職業やライフスタイルなどの興味関心セグメントもできます。また、野球関連番組を聴いているユーザー、アイドルが出演している番組を聴いているユーザーなど、聴取している番組のジャンルによるターゲティングも可能となっています。
50社以上の広告主が様々な用途で活用
MZ:現在は、どういった広告主が活用していますか。
小平:2019年8月時点では50社以上の広告主様にご出稿いただいております。自動車メーカーやカード会社、Webメディア、食品会社など幅広い業種の広告主様にご活用頂いております。
MZ:オーディオアドの使い方で、特徴的だと思うものはありますか。
具体的な広告主名はお出しできませんが、2つ事例をご紹介したいと思います。1つはある小売企業様です。オーディオアドは現在39局を聴取しているユーザ向けに配信されておりますが、全国のラジオ放送が聴けるエリアフリーのサービスにより、radikoのオーディオアドは47都道府県のユーザにリーチでき、エリアターゲティングも可能です。そのため、この小売企業様はエリアごとにタイムセール告知を行いました。時間も指定して、帰宅時間にradikoを聴いている人にアプローチすることができました。
もう1つは、ラジオ番組のパーソナリティを務めている方のイベント告知を、番組を放送していない他局でも行いたいというニーズがあったので、放送局を指定してオーディオアドの配信を行いました。イベントが性別限定のイベントだったため、性別も限定して配信しました。これにより、そのパーソナリティのラジオ番組を聴いていないファンにリーチすることができました。