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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』特集

U35に聞く!マーケティングセンスの磨き方(Part1)

「マーケット感覚」を鍛えるために意識している3つのこと

ライオン株式会社 ビジネス開発センター エクスペリエンスデザイン マネージャー  内田佳奈氏
ライオン株式会社 ビジネス開発センター エクスペリエンスデザイン マネージャー 内田佳奈氏
キャリアサマリ

2010年にWeb解析ベンダー会社に入社し、営業およびデータ分析業務に従事。2014年にライオンに入社。デジタルコミュニケーション推進室にて、オウンドメディア運用やデジタル広告プランニングを担当。2018年、同社コミュニケーションデザイン部にて、マス・デジタル横断型の施策プランニングに携わる。

現在の業務

2020年1月より、バファリンなど薬品カテゴリーのコミュニケーション・プランニング部門マネージャーに着任。カスタマーエクスペリエンスの観点からブランドのコミュニケーション戦略を策定している。

テレビを観ない

 ライオンには、テレビをよく観る人がたくさんいます。なので、集合知として「マスでもデジタルでも人に情報を届ける」体験設計ができるように、私自身はバランスを取ってあまりテレビを観ません(もしくは見逃し配信などのサービスを使って触れています)。主には、SNSやニュースアプリから情報を得ています。こういう生活をすると、あるメディアで流行ったことが次のメディアに移っていくような、「情報流通構造」が手に取るように感じられます。実際にプランニングをする際は、自分一人だけではなく“テレビをよく観る人”とともに、「届けたい人にきちんと届く」情報流通を意識して検討を進めています。

一般的な生活感覚を身に付ける

 SNSを中心に生活していると、先進的な価値観や新しいライフスタイルが次々と自分にインストールされます。しかし、日本国民すべてがその感覚ではないことを肝に銘じる必要があると思います。特に都内でマーケティングに従事する人間と、ローカルエリアの生活者には、情報入手方法やスピードに大きな差があることは事実です。そこで私は、地元の友人や家族と頻繁に連絡を取ってローカルエリアでの生活感覚をできるだけ身に付けるように心がけたり、実際に店頭でのお客様の動きを観察するようにしています。

スモールスタートで観察する

 読書や勉強ばかりでなく、実際にやってみなければわからないことはたくさんあると思います。たとえば理論的に学んだマーケティングフレームも、実際に実践してみるとなんだか上手くいかなかった、という経験は多々あります。この、「上手くいくか否か」を「人の動き」として観察し、実感する過程がとても重要だと感じています。あとは、実践するまでのスピード。学んだことをすぐに実践するからこそ、何が効いて・何が効かなかったのかを知ることができると考えています。スモールスタートでいいので、即時実践が重要です。

「マーケット感覚」を鍛えるために意識している3つのこと

株式会社リクルートジョブズ 商品本部 デジタルマーケティング室マーケティング部ブランドコミュニケーショングループ 兼 ネットマーケティング1グループ 徳光謙氏
株式会社リクルートジョブズ 商品本部 デジタルマーケティング室マーケティング部ブランドコミュニケーショングループ 兼 ネットマーケティング1グループ 徳光謙氏
キャリアサマリ

新卒でマクロミルに入社。営業職として主に日用品業界・放送業界を担当。2015年にリクルートテクノロジーズ社に入社。リサーチ業務を主軸にしつつ、ブランド・プロモーションの戦略立案・施策実行にも関与。現在はリクルートジョブズにて、プロモーション・SEO・ネット広告と、マーケティング業務全般に従事。

現在の業務

タウンワークにおけるカスタマーマーケティング業務全般に従事。テレビCM・YouTube広告などのUpperファネルからネット広告・SEOといったLowerファネルまでを一気通貫で担当。

 マーケット感覚とは「どれだけの事実を知っているか?」「その事実から何を発想できるか?」の2つの要素が重要と考えており、ごく当たり前のことではありますが、日々以下の点を意識しています。

知っている事実を増やす(ありとあらゆるデータを見る)

 とにかくデータ・ファクトをできる限り幅広く見ることで「知っている事実を増やす」ことを意識しています。自身が担当しているプロダクトに関する各種指標(訪問数・アプリDL数・CV数・CVR etc)はもちろんのこと、同業他社の動向や異業種企業の動向、また広告市場や人口動態・労働力人口などといったマーケットデータなど常に最新のファクトを取りに行きます。どんなに発想力・思考力が豊かだとしても、その起点がファクトに基づいていないと的外れになってしまうこともあるからです。

データの変化に対する「なぜ?」を自分なりに論を持てるまで調べ、考える

 データが示しているのはあくまでも事象なので、それが起きた要因仮説まで自分なりに論が持てるまで調べて考え直すことを意識しています。要因仮説があると、たとえば「では今後どう変化していくか?」といった今後の見立てや、「異なるプロダクトでもこういうことが当てはまるのでは?」といった横展開が可能になると思っています。ネット記事や書籍を読むといった「情報収集」はその行為自体が目的になってしまいがちですが、情報収集の目的を「自分が知り得た事実・変化に対する要因仮説を持つこと」と設定することで、意味のあるものにできるように意識しています。

自分以外の人の思考を、フラットな姿勢でとことん引き出す

 思考力や発想力を鍛えるには「観点を増やすこと」も重要だと考えており、社内/社外・公/私問わず人と話す時に相手の思考をとことん引き出すことを意識します。相手の発言に対して「なぜそう思ったのか?」「どんな経緯でそういう思考になったのか?」ということを引き出していくと、自分の思考はイチ仮説に過ぎないことを改めて認識できます。リアルにおける会話の場においても、とことん情報(自分以外の人の思考・その背景にあるファクトなど)を引き出して自分の頭に入れることを意識しています。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/26 17:46 https://markezine.jp/article/detail/33037

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