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見栄えのデザインから“戦略のデザイン”へ nanocolor川端氏が考える、利益が上がるLPの最適解

2020/07/17 10:00

 バナー広告やLPはこれまで、短期的な売上の獲得を狙って制作されてきた。しかし、ただのビジュアル違いのABテストで成果を高めるのも、そろそろ限界に差し掛かっているのではないだろうか。そんな折、BtoC領域のLP制作に強みを持つnanocolor代表の川端康介氏が執筆したnoteの記事が反響を呼んだ。デザイン論ではなくビジネス思考で、クライアントの利益と顧客の幸せの両立を目指す川端氏に、LP制作で見過ごされている課題とその解決についてうかがった。

目次

「売れるLP」はない。あるのは「売れたLP」だけ

MarkeZine編集部(以下、MZ):川端さんは、4月下旬に投稿されたnote「広告バナーをデザイン論で語らずに『ビジネス思考』を学んでみよう!」が多くの方に読まれ、1,700以上の「スキ」を集めていました。タイプの異なるバナー広告の成果を、LTVまで含めてビジネスの視点で分析した解説はとても腑に落ちたのですが、どんな反響がありましたか?

川端さんのnote
川端さんのnote

川端:そうですね、参考になったという意見を多くいただきました。マーケティング領域でトップを走っている方々にもTwitterで取り上げていただけたりと、多くの方に伝わる内容だったのだと手応えがありましたね。

 6月に投稿した「BtoCのLPを成功させる為の20項目」もたくさんの方に読んでいただき、LPに課題を感じている方が少なくないのだなと実感しました。

株式会社nanocolor 代表取締役社長 川端康介氏
2004年、EC事業スタートアップに参画。デザイン/広告/商品開発などの知見や技術を独学で身につけ、2010年に株式会社nanocolorを設立。
BtoCを中心に広告/ECサイト/LP/CRM/ブランディングなどを中心に顧客のデジタルマーケティング領域を支援している。

MZ:その記事のサブタイトルには「世の中は『売れたLP』か、それ以外か。」と書かれていました。これまでの記事やnanocolor(ナノカラー)さんのサイトを拝見しても、川端さんは一貫して「“売れる”LPはない、あるのは“売れた”LPだ」と示されていますよね。まず、この意図をうかがってもいいですか?

川端:売れたLPとは文字通り、結果的に売れたLPです。そのときのビジネス環境や顧客の困りごとを加味して仮説を設定し、施策として実施した結果、目標を達成した場合に“売れた”と言えますよね。

 ただ、それは個別ケースによって目標も評価指標もまったく異なりますよね。そこを考慮せず、スタートする前から“売れる”と謳うのは、制作会社にもクライアント側にもかなりの乱暴さがあるのではないか、と思うんです。

見栄えのデザインではなく戦略のデザイン

MZ:確かに、獲得の件数なのかCPAの最適化なのか、あるいはLTVなのか、何をもって“売れた”と結論付けるかは個々の案件によってまったく違いますね。

川端:そうなんです。LPに限らず、バナーやプロモーション施策も同じだと思いますが、少なくとも僕は“売れるLP”という言葉には強い違和感があります。バナーやLPを運用して改善していくなら、月次なのか年間なのか、見る期間によっても評価が変わってしまいます。他社の成功事例をいくら参照しても、同じ成果が得られる保証はどこにもありません。

 nanocolorを創業して丸10年になるのですが、BtoCに特化した販売戦略をデザインするWeb制作会社として確立するまで、わりと紆余曲折ありました。なので、僕自身が経営者として「売り」にこだわるのは心底わかりますし、制作会社が「売れるLPを作ります!」と言ってしまうのもクライアントが売れるLPを求めるのも理解できます。でも、それを続ける限り、貴重な投資がかなり無駄になるかもしれない。結果が出なかったら当然クライアントは不利益を被り、制作会社の継続的な商売にもならないので、とてももったいないと思います。

MZ:なるほど。今、販売戦略をデザインする会社とおっしゃいましたよね。見た目のデザインという意味ではなく、そのバナーやLPでの販売の目標を設定し、達成に向けた戦略策定と実行を支援するという意味ですか?

川端:そうですね。「デザインやサービスで顧客貢献したい」という表現は、我々売り手目線の願望です。本当の意味での貢献には、クライアント事業の目標とビジネスモデルの理解、そして実際のユーザーを理解するために現状や過去の数値の把握や分析を行った上での戦略設計が必要であり、僕らは常にそこからスタートしています。その先にある結果が顧客への貢献です。


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