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ニューノーマル時代、CX戦略はどう変化するのか?【スシロー竹中氏×Sprocket深田氏対談】

CX実現への3ステップ まずはフリクションレスな体験作りから

――Sprocketでは様々な企業のCX向上支援を実施されていますが、何から順を追って取り組めばいいのか、最適なステップをご存じだったりするのでしょうか。

深田:CXという言葉の解釈は人によってバラバラですので、まずは何を目指すべきかを順序立てたほうがいいと考えています。CX改善の第一歩目としてお勧めするアプローチは、竹中さんが実行された“離脱防止施策”が最適です。

 オンラインの体験は、基本的にある種のセルフサーブが前提です。企業側からすると基本的なことであったとしても、ユーザー側からすると欲しい情報などを発見できず、気づかないままサイトから離脱してしまうケースは想像以上に多いのです。我々はその行為を、“フリクション”と呼んでいます。フリクションをなくしていく、すなわち「フリクションレスな体験」を作るのが、CX改善の第一歩としてお勧めのアプローチです。単純なことかと思うかもしれませんが、数値的な改善に大きな効果が期待できるポイントです。

 その次のステップとして、ユーザーに体験を想像させて意識を向けてもらう、「ポジティブな買いたい感」を喚起させるコミュニケーション設計があります。それができた後に、その上位の概念として、ブランド理念や企業としての魅力や世界観を提示した上で、お客様との理想の関係性や信念をお伝えしていくフェーズに入ります。

――環境が激変する今、顧客行動の変化に合わせてCXを実現するプロセスも変わっていくのでしょうか?

竹中:新しいノーマルを作る意味合いでは、ビジネスとして成り立つかを踏まえた上で展開していく必要性はあると思います。しかし、どんな状況においてでも、提供する商品を一番に考える根底の部分は変わりません。たとえば弊社では、利益を得るために商品の原価率を下げるといった判断は、会社の理念にも反しますし、行うことはないでしょう。

 ただ、これまでは自社のみでできる施策を中心に、店舗の回転率の改善や、CMでのプロモーションなどを強化してきましたが、近年は他社様との連携を含め、利用シーンの多様化に対応する施策を積極的に採用しています。Uber Eatsや出前館でのデリバリー連携や、LINEミニアプリでの来店受付・予約の開放もその一環です。基本的には外部サービスも自社のプログラムと連携し、間口を広げています。ただ、既存の取り組みにとらわれすぎずに、多くのお客様との接点を持ちながら、それをどう活用していくのかは今後も探求していく必要性はあると思っています。

――この状況を切り抜く一つの道筋としてできることを、ご助言いただけますか。

深田:コロナ禍を経て、オンラインにおける体験を充実させる重要性が、一気に加速しています。これまでリアルチャネルで示してきた価値観を、オンラインでも適切に顧客に伝えるにはどうすればいいのか、表現方法やメッセージに悩み、試行錯誤されている企業も多いかと思います。

 そんな時、試行錯誤しながら、並走した取り組みができるのが、弊社の強みでもあります。ツールを活用しながら、テクノロジーとアナログの融合のような世界観と、新しいノーマルにあったコミュニケーションや体験設計を世の中に作り出していくお手伝いをさせていただければと思います。

いま作るべき顧客体験を学ぶ、ウェビナー開催!

2020年、先行きが不透明な時代に突入していますが、このような時期だからこそ顧客体験の在り方を再考すべきタイミングとも言えます。いま作るべき顧客体験とはどのようなものなのかを様々な切り口から考え、新しい未来を作り出す視点を提供するウェビナーをSprocket社は12回にわたって開催していきます。

第1回は、Sprocket社とチーターデジタル社の2社から、「顧客との信頼関係を築くためのデータ活用の考え方と実践」について紹介します。顧客体験のアップデートに向けて、ぜひご参加ください。

【開催概要】
日時:2020年9月24日(木)13:00~14:30
タイトル:「いま作るべき顧客体験とは?を学ぶ12回」
第1回:世界一のサッカーリーグも採用するゼロパーティデータ活用術とは
参加申し込みはこちらから

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この記事の著者

丸山 真希枝(マルヤマ マキエ)

フリーライター。IT・Web業界を中心に100社以上のボードメンバーへの取材を行う。起業・マーケティング・クリエイティブなど幅広いトピックスを担当。趣味はヨガと瞑想。体幹と柔軟性を強化中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/26 10:00 https://markezine.jp/article/detail/33823

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