サブスクリプションビジネスにおいて顧客と継続的な関係を構築するため、カスタマーサクセスの重要性が高まっています。主にBtoBの観点から語られることが多いものの、BtoCにおいてもコミュニティやファンとつながりを深めるために、商品を利用してくれている顧客の満足度や体験価値をより高めていくことは不可欠です。
ほんの数年前まで国内では体系的なノウハウがあまり知られていませんでしたが、早くからカスタマーサクセスに取り組んできたのが、法人向けの名刺管理サービスを提供するSansanの山田ひさのりさんです。山田さんはあらゆるものがサービス化していく現代においては、カスタマーサクセスが事業を牽引するドライバーになると語ります。
そんな山田さんが培ってきたベストプラクティスをまとめた本が、7月15日(水)に発売となった『カスタマーサクセス実行戦略』(翔泳社)です。Biz/Zineでの連載をベースとし、書籍化にあたって大幅に整理され、新たな知見が加筆されています。
近年、カスタマーサクセスの重要性が広く認知され始めたことから、実践して成果を挙げている山田さんへの相談が増えているそうです。本書は理論やフレームワークにとどまらず、企業と顧客のフェーズに合わせて成果を出すための実践知が解説されています。有用なツールやつまづきやすいポイントなど、現場でカスタマーサクセスに取り組む方にとって頼りになる1冊です。
今回は本書から、「第一章 カスタマーサクセスの概要」を抜粋して紹介します。なんとなく分かったつもりで取り組む前に、基礎をしっかり理解しておくことが必要です。サブスクリプション時代のビジネスモデルや顧客との向き合い方、カスタマーサクセスが担う役割について、ぜひ最前線で試行錯誤してきた山田さんの考え方を参考にしてみてください(抜粋部分は次ページで読むことができます)。