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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

白メガネ野崎が突撃!次世代のトップランナーに聞く新時代のキャリア形成

美容師目指して上京したら、いつの間にかマーケターに。ナイル酒井さんに学ぶ、遅咲きでも活躍する秘訣


大手ECモールで1,000社担当。そこで活きた販売員時代の経験

野崎:ところが、会社の経営悪化にともない退職することになってしまったんですよね。その後転職したのは大手ECモールの運営企業なわけですが、この企業では何をなさっていたんでしょうか。

酒井:各ECストア様の売上を上げるコンサルティングですね。最初は1,000社近くの小規模なところを担当し、メールでお知らせを送り、反応があった方からインカムで課題を聞いて、対策を打っていました。

野崎:これまでとは異なる仕事内容ですが、過去の経験で活きた部分はありますか。

酒井:実際に売上目標達成を目指して売る側の現場で働いていたこともあり、各ECストア様側の気持ちに立って提案できました。家電量販店にいた頃も、量販店のフロアマネージャーの方と交渉して自社商品が売りやすい環境を作るのが大事でした。一部気難しい方もいて厳しいことも言われることもありました。

 ECコンサルティングでも、ECストアの方にメールを送ると「どうせ広告を売りつけるんだろう」と連絡が来ることもありました。しかし、そういった厳しいご意見を受け止められたのも、販売員時代の経験が活きていると思います。対面ではなくなりましたが、当時の接客に対する感覚は大事にしていましたね。

野崎:リアルで直接カスタマーと対峙していたからこそ、音声だけでも相手が何を求めているのか理解できたんですね。過去の当連載でも経営目線の販売職を経験している人がいらっしゃいましたが、マーケティングと相性が良いスキルなのでしょう。もちろん、惰性で接客をこなすのではなく、頭を使って経営目線で考えていたか、が重要なのは言うまでもありません。

大手クライアントとの成功事例でマーケ感覚が覚醒

野崎:大手ECモールの会社にいたときに、一番成長につながった経験はありますか。

酒井:大手ウイルスソフト提供企業様との取り組みですね。成果を上げていく中で担当社数は減っていき、ECモールの中でも売上の大きいクライアントの対応を任されるようになりました。その中の1社がウイルスソフトの会社で「繁忙期以外で売れる時期を知りたい」とご相談を受けました。

 そこで、数年前までの日次売り上げを振り返り、毎年売れている日はないかと調べたんです。すると、9月頭の特定の日になぜか毎年売れていることがわかりました。9月は転勤が起こりやすい時期で、新しい拠点で使うPCや関連商品を買うからではないかと仮説を立て、クライアントに提案してその日の広告出稿を強化しました。

 その結果、これまででは考えられないくらいの売上が上がって、クライアントからも高く評価していただけました。このときの経験が非常に快感で、マーケティングに対する興味も非常に強くなりました。

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32歳で事業会社のマーケターに。大変だったことは?

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/27 09:50 https://markezine.jp/article/detail/34005

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