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企業ブランディングにおけるポッドキャスト戦略、成功に導くヒント【海外事例も紹介】


ポッドキャストホストに対する親密性や信頼度アップ、音声の効果

 スマホやパソコンにダウンロードして好きなときに聴けるポッドキャスト。リアルタイムに聞くことが求められるラジオとの相違点の1つだ。新聞や雑誌などの文字メディア、テレビやYouTubeなどの動画メディアとも一線を画す。

 文字メディアから見れば、音という新たな情報が加わり、動画メディアから見れば、映像が取り払われた形となる。

 音だけの世界。なぜ今これほど多くの人々が惹きつけられているのか。

 1つは、何か別の作業を行いながら聴けるという手軽さが挙げられる。Spotifyの調査によると、リスナーの33%が通勤時にポッドキャストを聴いていることが判明。また、ポッドキャストストリーミングの88%が平日に起こっていることも明らかになった。さらにスマホによるポッドキャスト視聴は77%を占めるという。

 音だけという状況が人の想像力を搔き立てる。これもポッドキャストにはまる人が多い理由かもしれない。

 スペイン・ポンペウ・ファブラ大学のエマ・ロデロ教授の調査(2011年)によると、音声によるストーリーテリングでは、ドラマタイズ(dramatize)したコンテンツは、リスナーの感情を刺激し、想像力を一層搔き立てる可能性が示唆された。ダイアログ(会話形式)化し、ドラマタイズしたコンテンツを聴いたリスナーは、早く・容易に鮮明な映像を思い浮かべることができるという。

 感情に強く作用する特性は、ポッドキャストコンテンツやホストに対する親密性や信頼感を醸成しやすい可能性も指摘されている。Spotifyの調査によると、ポッドキャストコンテンツ内でホストが特定ブランドを認めるような発言をした場合、リスナーも同様にそのブランドを信頼する傾向があることが判明した。

 そのためか、広告会社Midrollがニールセンに依頼して行った調査によれば、ポッドキャスト広告による消費者のブランド認知度は、他のデジタル広告を用いた場合よりも4.4倍高くなると言われている。

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ポッドキャストでのブランディング、成功へのヒント

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この記事の著者

細谷 元(Livit)(ホソヤ ゲン)

生成AI関連のトピックを中心に執筆。最近の注目トピック/キーワード:エージェンティックAI、LangGraph、Deep Research、Anthropic、オープンソースモデル

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/27 09:54 https://markezine.jp/article/detail/34034

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