化粧品のマーケターが向き合うべき2つのこと
MZ:ここまで、調査結果並びにそこから見えてきた生活者の今後の兆しが明らかになりました。では化粧品のマーケティングに関わる人は、どのような対応が必要なんでしょうか。
神村:1~3に関しては、こういった価値観の変化を踏まえて、明確なブランドバリュー設計を行うということですね。きちんと4P(Product、Price、Place、Promotion)の中で、ブランドバリューを最大化する方法を考えることが重要です。
そして、4~6に対しては顧客とのダイレクトな接点構築が必要になります。OMOがバズワードになっていますが、今後オンラインを融合した顧客接点の再構築が重要になると思います。

MZ:自社や担当クライアントのブランドと顧客接点を見つめ直し、ブランドバリュー並びに顧客接点を再設計することが求められているんですね。最後に、今回の調査結果を受けて博報堂としてはどういった支援をしていきたいか、展望を教えてください。
神村:1~7の兆しすべてをサポートすることですね。特に企業活動のOMO化の推進を支援したいと考えています。単純に新しい美容体験を開発するだけでは足りないと思います。なぜなら、生活者は美容だけのことを考えて生きているわけではないから、そこだけ切り取って開発しても使ってもらえないのです。
だからこそ、その新しい体験を実際に使ってもらえるよう、いかに実際の生活の中に自然と溶け込むようにジャーニー・UI/UXまで設計しきれるかが、とても大事だと思っております。私たちは生活者側から発想する会社です。そういった面でこの業界で貢献できればと思います。
