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ネット広告代理店からデジタルシフト支援企業へ。デジタルホールディングス野内社長に聞く、社名変更の狙い

2020/09/16 08:00

 2020年7月1日、オプトホールディングはデジタルホールディングスへと社名変更を行った。どのような戦略を描いて社名変更を行ったのか。本記事では同社の代表取締役社長グループ CEOである野内敦氏にインタビュー。社名変更の理由、今後の戦略や現在行っているデジタルシフトの支援について話を聞いた。

目次

すべての日本企業のデジタルシフトを実現する。社名変更はその決意

MarkeZine編集部(以下、MZ):インターネット専業広告代理店のオプトを傘下に持つ御社が、デジタルホールディングスに社名変更をすると聞いたときは非常に驚きました。業界内でも話題になったこの社名変更ですが、どのような背景から行ったのでしょうか。

株式会社デジタルホールディングス 代表取締役社長グループ CEO 野内 敦氏

野内:2つの背景があります。1つは日本企業のデジタルシフトをより深く支援していくという決意を表明するためです。我々は2000年にネット広告の効果測定システム「ADPLAN」を開発し、それ以降インターネット専業広告代理店として、ネット広告の黎明期から様々なお客様を支援してきました。

 以降、デジタルマーケティングの成熟が進むとともに、IoT化が進展することで今ではネットのみならず現実の消費者行動もデジタル化され、全てのデータを統合したマーケティングを行う時代になりつつあります。

 私たちはデジタルを軸にマーケティングの支援をしてきましたが、この数年でマーケティング領域以外、つまりは「ビジネス全体にデジタルを活用していきたい」と、お客様から相談されるケースが増えてきていました。

 実際、これはある特定の企業様だけの悩みではなく、社会全体の課題でもあります。日本が少子高齢化という問題に直面する中、減り続ける労働人口に左右されずに経済発展を遂げていくためにも、すべての日本企業のデジタルシフトが不可欠だと考えています。

 そうした社会の実現を推進する企業となるため、デジタルシフト事業を新たな経営の柱とすることを決意し、社名を変更するに至ったのです。

MZ:もう1つの背景はなんでしょうか。

野内:もう1つは、我々が長らく身を置いてきた広告業界自身のデジタルシフトを進めなければならないという課題点を持っていたことです。広告代理店のビジネスモデルは、デジタルメディアがなかったときの枠売りのモデルから、デジタル化して変わった部分はあるものの、大きな変化は起きていません。

 広告代理店の売上上位にいる企業にそこまで変化がないことからもわかるように、デジタルの商材を扱うようになっても非デジタル時代のビジネスモデルが続いています。我々自身も、これまでの中核事業であった広告事業のビジネスモデルを変えていかないことには生き残っていけません。

 何より、お客様に対してこれまで以上の価値を提供し続けることが難しくなってくるでしょう。企業様のデジタルシフトの実現を支援するパートナーとして、我々自身も変わり続ける必要があると考えています。

Promotion以外のPに目を向けたマーケティング支援を

MZ:ちなみに、旧来の広告代理店のビジネスから変わっていくために、どのような課題を克服する必要があると思いますか。

野内:マーケティング領域においては、集客、つまりプロモーションに特化した支援にこだわることなく、広義でのマーケティング支援ができる体制へ移行していくことが必要となります。マーケティングでよく使われるフレームワークの4Pで当てはめると、我々のこれまでの支援はすでにプロダクトが決まっていて、最後の集客やグロースを目的としたプロモーション領域の相談の比重が非常に高い状態でした。

 しかしながら、実店舗を持つ企業様がECを中心としたD2Cを展開するといった大きな転換をお手伝いするケースも増えてきました。そうなると、どのようなプロダクトを開発し、いくらで、どのチャネルで販売してプロモーションを仕掛けるのか、という4P全体を俯瞰して支援していくことが、デジタルシフト推進をスムーズに進めていく上で重要になります。

 我々はプロモーションに触れてきたこともあり、そこから他のPに拡大していくことは十分に可能だと考えています。今後はプロモーション以外の3つのPはもちろん、Personnel(人)、Process(業務プロセス)、Physical Evidence(物的証拠)を含めた7Pでの支援が必要になってくると考えています。従来強みとしてきたマーケティング領域からデジタルシフトを支援することも視野に入れています。

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