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マーケター採用難を乗り越えるための社内育成 組織のマーケティングリテラシーを上げる3つの軸とは

 コロナ禍で多くの企業において採用予算が削られ、新しいマーケターの採用がますます難しくなっている。組織のマーケティングレベルを上げるにはどうすべきだろうか。本記事では、マーケティングを支援するベーシック SaaS事業部 マーケティング部 リーダーである野口知佐氏が同社が取り組む社内マーケターの育成とその環境の構築について解説する。

誰もがナレッジにアクセスできる「文化」を作る

 ベーシックでは、社内のマーケティングリテラシー向上を目的に「ナレッジマネジメント」に注力してきました。今回は、このコロナ禍で多くの企業において採用予算が削られ新しいマーケターの採用が難しい中で、「BtoBマーケティングのノウハウ」についてナレッジを形式知化し、社内マーケターのレベルアップを図った施策について説明します。

 チームのマーケティングのレベルアップを図りたいと考えている方・社内のナレッジマネジメントに悩む方の参考になれば幸いです。

 最初に、そもそもなぜ施策に取り組んだのかを説明しておきます。理由には大きく2つがありました。

 1つ目は、マーケティングチームにて生じていた各施策が、その施策の打ち手に対して知見のある人に依存しているがゆえに、その担当者がチームから抜けた際に成果が落ちてしまうという問題についての課題感です。コロナ禍で新しいマーケターの採用が難しくなっている中で、チーム内で過去の施策の知見を活用できるよう、社内メンバー同士の互いのナレッジが共有されている状態にしたいと考えました。

 2つ目は、ferret One事業の強みのひとつである「BtoBマーケティングのノウハウ」についてナレッジを形式知化し、マーケティングチームに限らずセールスチームやカスタマーサクセスチームにおいても、顧客へのマーケティングの提案における質の向上を図りたいという思いです。提案の質を向上することで顧客への提供価値の最大化を目指したいと考えました。

 そこで、組織としてBtoBマーケティングのリテラシー(レベル)を揃える(上げる)ことをゴールとして設定し、そのための施策を進めてきました。

 ゴールの達成のためには、社内外のナレッジが事業部内に蓄積され、蓄積された情報に誰でもアクセスできる状態(文化)が必要だと考えています(下図)。

マーケティングリテラシー向上のための3つの軸

 先述のゴールに到達するために、次の3つを軸として施策を実施しています。

1.考え方(戦略、戦術)を身につける
施策ごとの知識やテクニックだけでなく、顧客のマーケティング施策の全体像まで踏み込めるようにするため。

2.知識(Tips、事例)を知る
マーケティング部署内でノウハウが蓄積されていない、他部署に共有される機会が少ないという課題を解決するため。

3.資料を共有する
使用されている最新資料が共有できていない、探すことに労力がかかるという課題を解決するため。

軸ごとに「必要な施策」をまとめた図@@
軸ごとに「必要な施策」をまとめた図

 ここからは、この3つの軸に基づいた5つの具体的な施策を紹介していきます。

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この記事の著者

野口 知佐(ノグチ チサ)

株式会社ベーシック SaaS事業部 マーケティング部 リーダー。2016年、株式会社ベーシック入社。ferret Oneのインサイドセールス、フィールドセールスを経験後、マーケティング部に異動。現在は同部においてコンテンツマーケティング/メールマーケティング/イベントマーケティング/リードナーチャリングなど多くの施...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/09/30 09:00 https://markezine.jp/article/detail/34389

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