川西さんが授ける、転ばぬ先の杖
栗原:最後の質問です。これから先、BtoBのマーケティングや営業のデジタルシフトに取り組む企業も多いことと思いますが、川西さんから「この失敗は避けられるから、気をつけておいたほうが良い」という、転ばぬ先の杖のようなお知恵があれば、お話いただけますか。
川西:今から始めるということであれば、「自己流は存在しない」ということでしょうか。マーケティングや営業に関しては既に、ザ・モデルのような「型」が存在します。自己流なんて爽やかに放棄して、先達に聞きまくるのが良い。
一方で、外から経験のある人を雇えばすべて解消するというのも、また違うと思っています。一定の型を、自分の会社に合うようにローカライゼーションしないといけない。この2つのバランスを意識されるのが良いのではないでしょうか。
栗原:先人の知恵というのは、先人の知恵として残っている理由があるのでしょうね。とは言え、ザ・モデルようなセオリーをそのままインストールしようとしても、なかなかうまくいかない。
川西:マーケとセールスの間とか、インサイドセールスとフィールドセールスの間とか、「間」のマネジメントは、企業の文化やそこにいる人たちの性質、事業モデルなどによってかなり大きく違ってくるので、そこが、ローカライゼーションが効いてくるポイントだと思っています。
栗原:人と人とが関わる部分については、僕もよくご質問をいただくのですが、本当に個別性がありますね。社風やマネジメント層の気質、彼らがメンバーとどれくらいコミュニケーション取れているか、こうしたウェットな部分の比重が大きいな、というのは強く感じます。
今回は、今まであまり表に出ていなかったであろうfreeeさんの試行錯誤の歴史を、お伺いできました。非常に貴重なお話を聞けたのではないかなと思っています。川西さん、ありがとうございました。
後日、対談音声を収録したポッドキャストを公開予定! お楽しみに!
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