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CVR3倍、離脱率70%減を自動運用で実現!ECに足りない“偶発的消費”を生む「nununi」の実力

AIがマイクロニーズに合わせたタグを自動生成

――nununiでは、どのように偶発的消費を生み出すのでしょうか。

吉澤:AIが商品の説明文などから特徴を理解し、一つひとつの商品に対して自動でタグ付けします。生成したタグをクリックすると、そのキーワードに一致するサイト内の商品が集約され、自動でLPを生成します。ユーザーはタグをクリックしていくだけで、自分が欲しいと思う商品を簡単に探せるようになります。

「nununi」の機能概要(タップで拡大)
「nununi」の機能概要(タップで拡大)

吉澤:つまりユーザーのマイクロニーズを起点としたストレスフリーな検索体験が、nununiの特徴です。商品を探していく中で「これいいな」と自ら気づき、能動的なアクションに基づいて買い回りをしていく。これは、セレンディピティそのものです。

 セレンディピティを起こすには、(1)アクション(行動)、(2)アウェアネス(気づき)、(3)アクセプタンス(受容)の要素が必要になると言われています。nununiでも自ら行動を起こしてもらうことを重視して、SNSでも広く使われているテキストタグの形式を採用しました

――ユニークな発想とそれを支えるAI技術が揃ったからこそ、生まれたソリューションなのですね。

吉澤:はい。awooが事業をスタートした台湾は、人工知能大国を目指し、多数のメガIT企業のAI研究所を誘致して投資していますし、優秀な科学者もたくさんいます。awooでもAI科学者15人ほどでラボを作っていて、マーケティングにどうAIを活用できるかという議論を活発に行ってきました。nununiのコンセプトも、その中で発見した経緯があるんです。

ふわっとしたニーズを逃さず、CVR3倍、離脱率70%減を達成

――では、実際にnununiを導入している企業の事例をご紹介いただけますか。

吉澤:台湾では台湾版「楽天市場」、日本では「ギズモード・ジャパン」「ルーミー」などメディアへの導入実績もあります。

 中でも、JAMSHOPPING様が運営する日本最大のロック&エンターテイメント公式商品グッズ・ストア「PGS」にnununiを導入いただいたところ、大きな成果が上がりました。

 導入のきっかけは、事業が成長するにつれ商品点数が多くなり、2万点を超えたことで、サイト内の商品が探しにくくなり、顧客体験に課題を感じられていたことです。商品を探しやすく、かつCVRを改善できるようなソリューションを探していたところ、nununiに関する記事をご覧いただき、お問い合わせいただきました。

 nununiで生成されるタグは、たとえば「クイーン Tシャツ」というように、バンド名とアイテムなどを組み合わせた複数のキーワードから構成されていて、かつ「クイーン アルバム」「クイーン ギター」など、類似のキーワードが多数表示されます。JAMSHOPPING様には、商品そのものではなく、その商品がもつ「特徴」ベースでユーザーが買い物を楽しめる点を評価いただきました

 ECサイトには「クイーンのTシャツ」を探しているユーザーだけでなく、「クイーンのグッズでよさそうなもの」「ロック系のTシャツ」といった、ふわっとしたニーズをもったユーザーも多く訪れます。そうしたキーワードをタグにしてクリックしてもらい、関連商品をランディングページに集約することで、偶発的消費が生まれる仕組みです。

PGSの画面イメージ(タップで拡大)
PGSの画面イメージ(タップで拡大)

吉澤:導入時には、サイト内エンゲージメント向上と売上の改善をゴールに、まずは特定のカテゴリーに絞ってトライアルいただいたところ、nununi経由のユーザーと経由していないユーザーとで大きく違いが生じました。

 具体的には、nununiを経由したユーザーのCVRは全体平均よりも3倍高く、離脱率は70%以上の改善が見られました。滞在時間も4倍になるなど、検証期間において優れたパフォーマンスが見られたため、現在は全カテゴリーに導入いただいています。

――なぜここまで高い成果が出せたのだと思われますか。

吉澤:nununiの人工知能の精度はもちろんのことですが、JAMSHOPPING様と当社のCSチームが相互にコミュニケーションを取りながら、改善のサイクルを回せたことも大きいです。トライアルから本格稼働へと移る際に、タグの表示方法やクリエイティブなどのUIを改善したのですが、そうした工夫もあって、nununiによる売上貢献度を14%にまで引き上げることができました

 一方、導入後の運用は自動化できるところがnununiの強みです。nununiが生まれた台湾では、ECの構築や運用を事業者自ら行うことが多いため、負担なく活用できる設計を目指してきました。

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SEO、ROASへの貢献も!台湾で磨かれた自動化技術

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/22 10:00 https://markezine.jp/article/detail/34581

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